a ceramic urn depicting a person wearing a jaguar costume surrounded by four human skulls
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祖先の骨を納めた彩色骨壺

グアテマラで作られた約1,400年前のマヤの骨壺には、血を浴びたジャガー姿の人物、人骨、冥界の神々が描かれています。人物は死者の世界へ迎え入れられる場面と解釈されており、亡くなった支配者の可能性があります。

骨壺は高さ約44.5センチで、西暦600~900年ごろのものです。所蔵するウォルターズ美術館によると、骨壺は祖先の骨を納め、子孫が祀るために使われました。

縁に残る輪は、失われた蓋をひもで固定するためのものです。器の側面には、マヤで聖なる木とされたセイバの幹の棘を模した突起があります。

ジャガーと冥界を結ぶ図像

中央の人物は爪を立てた手を掲げ、牙をむいたジャガーの衣装をまとっています。左右には暗色の冥界の神が立ち、人物との間には、目や鼻の一部が残る頭蓋骨と、完全に骨だけになった頭蓋骨が一対ずつ配置されています。

ウォルターズ美術館によると、マヤではジャガーは空、地上、冥界の三つの領域を行き来する存在と考えられていました。死者がジャガーの姿で冥界へ入る図は、生者の世界と神々の世界を仲介する力を示すものと解釈されています。

骨壺に描かれたセイバの棘も、領域をつなぐ考え方に関係しています。マヤではセイバを「世界樹」と呼び、水に満ちた冥界に根を張ると考えていました。そのため、器の装飾は世界の間を結ぶ木を表す可能性があります。

冥界と洞窟・泉の結びつき

考古学者ホリー・モイエスの研究では、洞窟はマヤの宇宙観において冥界シバルバーを表す場所とされています。シバルバーという名は「恐怖の場所」を意味すると説明されています。

古代マヤの人々は洞窟の奥で、雨や豊穣に関わる神々や冥界の主に結びついた儀礼を行いました。洞窟には土器や生活用具、香、装身具などが供えられ、ときには犠牲者も捧げられました。

ユカタン半島のセノーテは、石灰岩地形にできた水のたまる窪地です。マヤの人々にとって水源であると同時に聖なる場所であり、死者の世界シバルバーへ通じる自然の道と見なされました。セノーテでは祖先や神々との交信を求める儀礼が行われ、雨乞いや巡礼、犠牲を伴う儀礼もありました。

地域ごとに見られる祖先祭祀

ベリーズのアクトゥンカン遺跡では、古典期マヤの人々が住居に死者を埋葬し、葬送儀礼を繰り返して故人を祖先へ移行させたと研究者らは述べています。同遺跡のグループ1は長期間使われた住居群で、住民は中庭に死者を埋葬しました。

グループ1では、初期の墓に供物や丁寧に造られた墓室がありました。その後の埋葬では、墓を掘る際に骨が動かされるなど、埋葬場所が繰り返し使われた痕跡が報告されています。

ベリーズ北部のカショブ遺跡では、形成期から古典期前期にかけての100人以上の埋葬を比較した研究があります。埋葬姿勢、一つの施設に納められた人数、副葬品などには時期による違いがありました。形成期末には、集めて保管された祖先の遺骨が確認されました。研究者らは、これを祖先を一か所に集める慣行の表れと解釈しています。