シベリアの2800年前の墳墓から大麻の精神作用を示す最古級の直接証拠

シベリア南部のトゥヌグ1号墳から、大麻の種子と、埋葬された人々の髪に残るカンナビノイドが見つかりました。研究チームは髪の化学分析と種子の年代測定を組み合わせ、約2800年前に大麻が精神作用をもたらす目的で使われたことを示す、現時点で最古の直接証拠と位置づけています。
好奇心が、日常をおもしろくする

シベリア南部のトゥヌグ1号墳から、大麻の種子と、埋葬された人々の髪に残るカンナビノイドが見つかりました。研究チームは髪の化学分析と種子の年代測定を組み合わせ、約2800年前に大麻が精神作用をもたらす目的で使われたことを示す、現時点で最古の直接証拠と位置づけています。

1世紀前半、ブリテン南部のアトレバテス族を治めたウェリカは、ローマの同盟者であり、女性の統治者だったとする見解を考古学者マイルズ・ラッセル氏が示しました。ラッセル氏は、貨幣に刻まれた称号や図像などを根拠に、従来の男性王という理解を見直しています。

インカ帝国の儀礼「カパコチャ」で犠牲となった子ども8人の毛髪や爪を分析した研究で、コカの使用を示す成分のほか、1人の爪からハルミンが検出されました。幻覚作用のある物質は分析対象から検出されず、研究チームは、薬物が主に山越えの負担を和らげる目的で使われた可能性を挙げています。

エジプト北西部のナイル・デルタにある古代都市ブトで、約2,600年前のサイス朝時代に築かれた大型の泥レンガ造りの建造物が見つかりました。衛星レーダーと電気探査で地下を調べ、試掘で壁と砂の層を確認しました。

スペイン北部のエル・ミロン洞窟で、人骨が見つかっていない約2万2000年前の地層から、複数の人に由来する古代DNAが回収されました。研究チームは堆積物から約1万4000個のヒト一塩基多型を得て、最終氷期のヨーロッパにおける集団の移動と遺伝的なつながりを調べました。

現在、アフリカ以外にルーツを持つ人々のゲノムには、ネアンデルタール人由来のDNAが平均約2%含まれています。しかし、X染色体ではその割合が低く、性染色体以外の染色体である常染色体とは異なる分布を示します。

トルコ西部のタヴシャンル・ホユックで、約4,000年前のものとみられる犬の足跡が付いた泥レンガが見つかりました。レンガは青銅器時代の建物に使われた可能性があり、当時の人々の暮らしを伝える痕跡の一つです。

ヨルダン渓谷のウベイディヤ遺跡は、少なくとも190万年前にさかのぼることが新たな年代測定で分かりました。従来の推定より古く、ジョージアのドマニシ遺跡とほぼ同じ時期に人類がアフリカ外で活動していたことを示しています。

南太平洋のニクマロロ島沖で、アメリア・イアハートの行方不明機とされた物体を調べた調査隊は、機体の残骸を裏付ける決定的な証拠を確認できませんでした。物体は砂州に流れ着いた大型の木々だった可能性が高く、イアハートと航法士フレッド・ヌーナンの失踪をめぐる捜索は続いています。

ローマ帝国の街道網を記録したデジタル地図「Itiner-e」は、総延長を約29万9,171キロと算定しました。従来の地図より約59%長く、地方道も収録しています。

ウェストミンスター寺院で1869年に発掘された石棺について、考古学者のワーウィック・ロッドウェルは、中世の修道院長Ælfwig(在任993〜1020年)の墓だったと論じました。4世紀のローマ時代の石棺が、約1000年後に埋葬に再利用されていました。

グリーンランド南部のナールサルスアーク近郊で、ノース人が建てたとみられる教会跡が確認されました。発掘で人骨が見つかり、墓地の存在が確認されました。

15世紀に作られた未解読のヴォイニッチ写本について、研究者らは、ページが現在とは異なる順序で綴じられた可能性を示しました。ばらばらの紙葉をひとまとまりの折丁にせず、個別の折り葉を重ねた構造だったという仮説です。

エジプトのナイルデルタにあるベヘベイト・エル・ハガルで、ラムセス2世を描いたとみられる巨像2体の断片が見つかりました。地元住民が銘文のある石を届けたことをきっかけに発掘が始まり、王の名や称号を記す遺物も出土しています。発掘は続いており、像と遺跡の関係を調べています。

約7,300年前の鬼界アカホヤ噴火は、縄文時代の日本列島に一様な人口減少をもたらしたわけではありませんでした。噴火に近い南九州では人口が大きく減る一方、北部九州では噴火の前後を通じて増加が続き、遠方の地域でも人口増加が鈍るなど、地域ごとに異なる変化が見つかりました。この結果は、噴火後の人口動態を「壊滅」か「影響なし」の二択では捉えられないことを示しています。

トルコ南部アンタルヤ県のケコヴァ島沖で、約4,400〜4,700年前の難破船が見つかりました。年代は初期青銅器時代にあたり、これまで知られていた世界最古の難破船の記録を更新します。

兵馬俑の指紋79点を分析した研究で、制作に成人男性だけでなく、成人女性や15歳未満の子どもも関わった可能性が示されました。推定では、指紋の45%が成人男性、32.7%が成人女性、22.3%が子どものものに当たります。

ドイツ南西部のホーレ・フェルス洞窟で、マンモスの象牙から彫られた鳥の小像2点が見つかりました。約4万年前のオーリニャック文化層から出土し、どちらも親指の爪ほどの大きさです。 オーリニャック文化は、ヨーロッパの初期現生人類に関わる旧石器時代の文化です。

ヴァイキング時代の奴隷は家事や農作業を担わされ、襲撃で捕らえられた人々は遠隔地へ売られることもありました。マン島の墓では、埋葬された有力者の墳丘上で、頭部を刃物で傷つけられた女性の遺体が見つかっています。奴隷の存在を示す痕跡は限られ、墓や拘束具など複数の手がかりを地域ごとに読む必要があります。

米国の考古学団体 Archaeological Legacy Institute(ALI)とパデュー大学の研究者が、太平洋のキリバスにあるニクマロロ島へ向かっています。1937年に消息を絶った飛行士アメリア・イアハートの機体の可能性がある物体を調べる計画です。調査では、環礁の潟の浅瀬にある「タライア・オブジェクト」と呼ばれる物体を確認します。

スコットランド西部のリズモア島で、地元住民が参加した発掘調査により、初期中世の墓地や建物、金属加工の跡が見つかりました。研究チームは、聖モ・ルオクが6世紀に創設したと伝わる修道院「リオス・モール」が、当時のキリスト教ネットワークで重要な役割を担った拠点だったと位置づけています。

エジプト・アレクサンドリア沖の地中海で、ファロスの灯台を描いた青銅製の印章指輪が見つかりました。発見場所は、現在は水没しているアンティロドス島の宮殿跡です。灯台の図柄を刻んだ印章指輪が見つかったのは、今回が初めてとされています。

グアテマラで作られた約1,400年前のマヤの骨壺には、血を浴びたジャガー姿の人物、人骨、冥界の神々が描かれています。人物は死者の世界へ迎え入れられる場面と解釈されており、亡くなった支配者の可能性があります。

青森市の三内丸山遺跡で、人為的に土を盛り上げて造られた新たな遺構が見つかりました。確認された範囲は10数メートルにわたり、縄文時代中期のおよそ4600年前以降のものとみられます。

トルコ南部アドラサン沖の約2,100年前の沈没船から、陶器の皿や鉢など6,511点が引き揚げられ、アラニヤ博物館に移されました。積み荷には122種類の形や大きさの器が含まれ、古代の食卓用品の製造や輸送を知る手掛かりになります。

ウィスコンシン州のピウォーキー湖で、ボランティアでごみ拾いをしていた男性が丸木舟を見つけました。州の歴史協会の調査で、白いオーク材の舟は約1,000年前のものと判定され、先住民の意向に沿って湖底に残されます。

スペイン・バルセロナ近郊のアブリック・ロマニ遺跡で、ネアンデルタール人が使ったとみられる木製品や痕跡597点が分析されました。研究チームは、そのうち13点を加工された道具や物と特定し、槍状の品、先のとがった道具、樹皮の容器、構造材、棍棒に似た品などを挙げています。

ドイツ・フランクフルト北郊のカペルスブルク砦に隣接する集落跡で、ローマ時代の神殿が見つかりました。ヘッセン州の文化財保護当局は、戦いの神マルスにささげられた神殿とみています。建物の遺構や奉納石、彫像の破片から、砦の周辺で暮らした人々の信仰がうかがえます。

古代エジプト第1王朝の王族女性メルネイトは、王妃や摂政にとどまらず、男性の王と同等の統治者だった可能性があります。研究チームは、行方不明の粘土製の壺栓を写した古写真をデジタル処理し、王の名を示す印「セレク」にメルネイトの名を表す文字があると報告しています。研究成果は2026年9月発行の『Prague Egyptological Studies』第36号に掲載されました。