
ボルボの大型バッテリーEV(BEV)「ES90」が日本に導入されました。全長5mのクロスオーバーで、最上位のツインモーター仕様はWLTCモードで最大720kmを走り、800Vシステムに対応します。試乗では最大250kWの充電出力を記録し、約10分でバッテリー残量が52%から70%に増えました。
セダンの形をした全長5mのクロスオーバー
ES90は全長5,000mm、全幅1,940mm、全高1,545mmで、ホイールベースは3,100mmです。後部にはハッチゲートを備え、セダンの外観とハッチバックの荷室を組み合わせています。
先代の「S90」と比べてホイールベースは160mm長く、後席のニークリアランスは81mmから106mmに広がりました。最低地上高は177mmです。
荷室容量は後席使用時で442L、後席を倒すと最大922Lです。2027年モデルはPlusとUltraがあり、Ultraにはエレクトロクロミック・パノラマガラスルーフやアクティブエアサスペンションなどが加わります。
ツインモーターは680PS、航続距離は最大720km
試乗車は最上位の「Ultra Twin Motor Performance」で、前後にモーターを搭載するAWD(全輪駆動)仕様です。システム出力は680PS、最大トルクは870Nmで、0から100km/hまで4.0秒で加速します。
バッテリー容量は106kWhで、ツインモーター仕様のWLTC航続距離は最大720kmです。シングルモーターの「Single Motor Extended Range」は333PS、最大665kmです。
内装には14.5インチのセンターディスプレイと、速度などを表示する9インチの運転席モニターを備えます。シフトレバーはコラム式で、センターコンソールに広い収納スペースを設けています。
試乗で見えた乗り心地と走りの性格
試乗車は22インチタイヤを装着し、デュアルチャンバー式エアサスペンションと可変ダンパーを備えていました。山田弘樹氏は、街中からワインディングまで落ち着いた乗り味で、カーブでの姿勢も安定していたと評価しています。
一方、強く加速すると車体の揺れが増し、タイヤの上下動を足まわりが抑えきれない場面があったといいます。山田氏は、試乗した22インチ仕様では、パワーを使い切る走りより穏やかな走行がES90に合うと評しました。
後席は電動リクライニングの角度を22度から33度まで調整でき、シートヒーターも標準装備です。試乗時の電費は4.5km/kWhでした。
800V充電と国内の充電器
試乗では箱根ターンパイクの大観山パーキングエリアにある急速充電器を使い、最大250kWの受電を記録しました。約10分で残量は52%から70%に上がっています。充電出力や所要時間は、充電器以外の条件にも左右されます。
一般に400VのBEV向け急速充電は50〜150kW級が中心で、800Vの充電設備では最大350kW級の出力が可能です。ただし、実際の受電量は車両の仕様に加え、バッテリー残量や温度などでも変わります。残量が満充電に近づくと充電速度が落ちる場合もあります。
国内ではPowerXが東京都江東区の既存充電所を改修し、単一コネクター使用時に最大240kW、最大1,000Vに対応させました。従来の400V車も利用できます。PowerXは2026年末までに約20カ所へ改修を広げ、その後、全国の充電所にも展開する予定です。









