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出典: christies.com

クロード・モネの絵画《Iris》(1924〜25年)が、10月22日にサザビーズのパリ競売で5000万ユーロ(約88億円)(5,620万ドル(約88億円))で落札されました。フランスの競売における美術作品の最高額を更新し、同夜の競売総額もサザビーズ・パリの美術品競売として過去最高となりました。

《Iris》がフランス競売の最高額を更新

落札額は、フランス競売の従来記録だったアメデオ・モディリアーニの彫刻《Tête de cariatide》(1909〜14年頃)の4320万ユーロ(約76億円)を上回りました。この彫刻は2010年、クリスティーズのパリ競売で落札されています。

《Iris》の落札予想価格は2200万〜3000万ユーロ(約39億〜53億円)でした。落札額は上限を2000万ユーロ(約35億円)上回り、6人の入札者が競り合った時間は45分間に及びました。

落札したのはアジアの個人コレクターです。サザビーズのアジア担当副会長ジェン・フア氏が電話で代理入札しました。落札価格には手数料が含まれます。

シュランベルジェ・コレクションの競売も記録

《Iris》は、ジャンヌ・シュランベルジェのコレクションを扱う競売「Le Temps Retrouvé: The Schlumberger Collection」の中心作品でした。全ロットに買い手が付き、競売総額は7440万ユーロ(約130億円)となりました。

この総額は、サザビーズ・パリの美術品競売として過去最高です。ロットの74%が事前の上限予想を超える価格で落札されました。

シュランベルジェは1950年代から画商カティア・グラノフとともにコレクションを築きました。モネの作品群は、画家の息子ミシェルを経てグラノフが入手し、その後コレクションに加わりました。

モネのアイリス作品群における位置

今回落札された《Iris》は、モネが描いた20点の「アイリス」シリーズの一作です。幅は約1.8メートルで、現在も個人所有されている同シリーズの作品のうち最大です。

別のモネ作品《Iris》は、2000年にクリスティーズで165万6000ドル(約2億6,000万円)で落札されました。こちらは1914〜17年に描かれたキャンバスで、今回の作品とは制作時期も寸法も異なります。

モネは1914年に「大装飾画」の制作を始め、ジヴェルニーの水庭を題材に晩年まで描き続けました。同時期には池のほとりの植物や花を描いた大きな習作もあり、アイリスを水辺に配した作品が含まれます。

同夜に落札された作品とセザンヌの購入計画

モネの《Saule pleureur ou L’Arbre de feu》は970万ユーロ(約17億円)で落札されました。ピエール・ボナールの《La Cueillette des Prunes》は250万ユーロ(約4億4,000万円)で落札され、フランス競売における同作家の最高額となりました。ギュスターヴ・モローの紙作品《Rêve d’Orient》も140万ユーロ(約2億5,000万円)で落札され、同作家の素描として最高額を記録しました。

ポール・セザンヌの初期作品3点は、フランスの「国宝」に指定された後、競売から取り下げられました。エクス=アン=プロヴァンス市は文化省の支援を受け、作品を市内のグラネ美術館に収蔵するため取得する計画です。

取り下げられた作品は《La Ferme》《Arbres au bord de la rivière》《Ciel entre les arbres》で、いずれも1862〜64年の制作です。3点の合計予想価格は140万〜200万ユーロ(約2億5,000万〜3億5,000万円)でした。