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写真: CDC - DPDx / Public domain / Wikimedia Commons

白内障の検査中に見つかった寄生虫

韓国の71歳の農家の男性が白内障手術を受けるために検査を受けたところ、両眼から寄生虫の線虫11匹が見つかりました。医師らはこれらを摘出し、5カ月の経過観察で症状の再発はありませんでした。

男性は約2カ月にわたり、目の充血、かすみ、異物感を訴えていました。検査の途中で、結膜の袋状の部分に動く線虫が見つかりました。

線虫は半透明で、長さは11〜20ミリでした。顕微鏡で調べた結果、犬や猫などにも寄生することがある「Thelazia callipaeda(東洋眼虫)」と特定されました。

11匹を摘出し、白内障手術を予定

医師らは局所麻酔を使い、細い鉗子で線虫を取り除きました。人の眼に寄生するThelaziaの治療では、薬による駆虫よりも、寄生虫を物理的に取り除く方法が一般的とされています。

摘出された11匹のうち、複数は雌で、体内に発育中の幼虫を含む個体もいました。医師らは、寄生虫が人の眼内で繁殖できる段階まで成長していた点を、この症例の特徴として挙げています。

摘出後、男性の眼は問題なく回復し、5カ月の観察中に症状や再発の兆候はありませんでした。男性は当初の予定どおり、翌月に白内障手術を受ける予定です。

ハエを介して動物から感染

Thelazia callipaedaは、動物の涙や眼の分泌物を摂取するハエを介して感染します。ハエが幼虫を結膜の袋状の部分に運び、そこで線虫が成長して産卵します。

犬や猫が主な宿主ですが、この種は人のThelazia感染の原因としてもよく知られています。人は通常、寄生虫の生活環をつなぐ宿主にはならないとされる一方、今回の男性の眼では卵が孵化した幼虫も確認されました。

欧州の研究では、スペインの都市部に住む2歳児の眼感染例が報告されています。同研究は、欧州では犬などの動物に感染が確認される一方、人の症例は例外的で、診断されていないケースがある可能性を指摘しています。動物での感染が多い地域では、人の症例が増える可能性も論じられています。

アジア以外でも確認された感染例

Thelazia callipaedaは中国、日本、タイなど東アジアで最初に記載され、過去20年間に同地域で1,000件を超える人の感染例が報告されています。欧州では1989年以降、イタリア、フランス、スペイン、ポルトガル、スイス、ドイツ、ギリシャで、人や動物の眼感染が確認されました。

2016年の報告では、セルビアとクロアチアで人の感染例が各1件確認され、東欧での人への感染可能性が示されました。同じ報告は、ボスニア・ヘルツェゴビナのキツネ184匹のうち51匹で寄生虫が確認された調査結果も記しています。

また、ブルガリアとハンガリーでは、渡航歴のない犬からの感染例が報告されました。欧州の研究は、動物での感染報告や人の症例を、アジア以外でも感染が確認されている状況を示す疫学的証拠と評価しています。