
3隻が同時に海上へ
英国が保有するヴァンガード級の核抑止潜水艦4隻のうち、HMSヴァンガード、HMSヴィジラント、HMSヴェンジェンスが同時に海上に出ました。4隻のうち3隻が同じ時期に展開するのは、5年ぶりです。 少なくとも1隻は核弾頭を搭載する弾道ミサイルを積んでいるとされています。
残るHMSヴィクトリアスは整備中です。 海軍関係者は今回の展開を「異例」と表現しましたが、3隻が同時に海上にいる理由は明らかにしていません。
英国は、少なくとも1隻の潜水艦を常時哨戒させる「常時海上抑止」を続けています。 そのため、海上にいる艦艇の数が増えても、3隻すべてが核抑止の哨戒任務に就いているとは限りません。
常時哨戒を支える4隻体制
英国の国防省は、核弾頭を搭載する弾道ミサイル潜水艦による哨戒が1969年4月に始まり、途切れず続いているとしています。 政府はこの態勢を「常時海上抑止」と位置づけ、24時間、年間を通じて維持する方針です。
4隻のヴァンガード級潜水艦は、スコットランドのクライド海軍基地を拠点としています。 哨戒任務には専門の訓練を受けた乗組員があたり、英国はこの4隻体制を核抑止のために維持しています。
常時哨戒を続けるには、任務中の艦艇だけでなく、交代に備える艦艇や整備中の艦艇も含めた運用が必要です。 英国政府は、現在のヴァンガード級を2030年代からドレッドノート級4隻で置き換える計画を掲げています。
英国の核抑止とNATO
英国は1962年以来、自国の核抑止力をNATOの防衛に割り当てると表明しています。 英国政府は、核抑止を同盟の安全保障に貢献するものと位置づける一方、運用上は独立した戦力として維持しています。
2025年の政府文書は、英国の核兵器について、極端な脅威を抑止し、強制を防ぎ、侵略を思いとどまらせることを目的に挙げました。 核兵器の使用を承認できるのは首相のみです。
英国の国防省報道官は、英国が核抑止力をNATOの防衛に結び付けていると説明しました。 今回の3隻同時展開が、英国の防衛態勢の変更を意味するかどうかは、示された事実からは分かりません。
仏英の協力と抑止力
英国とフランスは2025年7月、核兵器はそれぞれ独立した戦力でありながら、連携して同盟全体の安全保障に貢献できるとの共同声明を出しました。 両国は、相手国の重大な利益が脅かされる状況を自国の利益と無関係とは考えないとも表明しています。
共同声明では、核政策、能力、運用を調整する「英仏核運営グループ」を設ける方針も示されました。 両国は核協力と連携を深めるとしていますが、それぞれの核戦力の運用上の独立性は保たれます。
今回の展開が報じられた週には、英国とフランスの戦闘機が、フランスの航空核戦力を含む初の共同演習を実施しました。 英国のタイフーン戦闘機がフランス機を護衛し、核攻撃を想定した訓練を行いました。








