BYDの高性能EV「Yangwang U9 Xtreme」のテスト車が走行中にガードレールへ衝突し、車体は大きく損傷しました。運転していたテストドライバーに重大なけがはありませんでした。BYDは11月中に最高速度500km/h超を目指しており、事故や高速域での車体の揺れを踏まえて準備を進めています。
テスト車はガードレールに衝突
公開映像では、U9 Xtremeのテスト車が速度非公表のまま制御を失い、コース脇のガードレールに衝突しています。衝撃で車体の大部分が損なわれ、カーボンファイバー製モノコックが残るほどの損傷でした。
事故は2025年のドイツでの最高速走行より前だった可能性があります。事故後に車両の設定を見直したとの情報もあります。
運転者に重大なけがはありませんでした。
308.4mphの記録は片道の最高速
U9 Xtremeは2025年9月14日、ドイツのATPパペンブルク試験場で496.22km/h、約308.4mphを記録しました。運転していたのはドイツ人テストドライバーのマルク・バッセンです。
この記録は、コースを一方向に走った際の最高速です。過去に最高速度記録として使われてきた往復平均とは測定方法が異なります。量産車の記録には、生産台数や車両の仕様など別の基準が使われてきました。
Koenigsegg Agera RSは2017年、ネバダ州道160号線で往復平均446.97km/hを記録しました。U9 Xtremeの496.22km/hは片道の最高速であり、両車の数値は同じ条件で測った記録として単純比較できません。
400km/hを超える試験で揺れが発生
BYDは中国での試験中、車速が400km/hを超えた際に車体が揺れる問題に直面しました。原因は車両に載せていた試験機器とされ、機器を取り外して試験を続けました。
高速走行では、タイヤが路面を捉える力に加え、車体周囲の空気の流れも影響します。ダウンフォースは車体を路面へ押し付けてタイヤのグリップを高める一方、空気抵抗は前進を妨げ、最高速を下げます。
空力部品はダウンフォースと空気抵抗の両方を生みやすく、一方を増やすと他方も増える傾向があります。速度が上がるほど空力による力も大きくなるため、高速域ではグリップと抵抗のバランスが車両の挙動に関わります。
500km/h超へ向けた準備
BYDはU9 Xtremeで500km/h超、約311mphを目指しています。BYD副社長のステラ・リーは7月に計画を認めました。
U9 Xtremeは最高速試験に向け、専用タイヤとサーキット走行向けに調整したサスペンションを備えます。タイヤはGitiと共同開発したセミスリックで、冷却系やブレーキも改良されています。
BYDは世界向けの生産台数を最大30台としています。










