DARPAの「Lift Challenge」では、AVIDrone製の電動ヘリコプターが積載量と機体重量の比率で3.84対1を記録し、首位になりました。目標の4対1には届かなかったものの、規定の4対1を超えた機体がなかったため、DARPAは競技を成功と評価しています。競技では、機体の飛行性能に加え、独創的な設計も表彰されました。

4対1に迫った電動ヘリが首位

Lift Challengeは、機体重量の4倍以上の荷物を運べるドローンの設計を目指す競技です。首位のAVIDrone機は、乾燥重量に対して3.84倍の積載比を達成し、112ポンド(約50.8キログラム)の荷物を運びました。

この機体は、大きな主ローターと小さな尾部ローターを備える電動ヘリコプターです。Hackadayは、固体電池や炭素繊維構造に工夫がある一方、基本的な構成は従来型のヘリコプターに近いと評価しました。

2位はMTech Operationsのマルチローター機で、積載比は3.64対1でした。3位には、3.45対1を記録したXtreme Aerial Conceptsのタービンエンジン搭載ヘリコプターが続きました。

積載飛行と空荷飛行を組み合わせたコース

競技では、ドローンは荷物を載せて離陸し、4海里(12周)を飛行してから荷物を降ろします。その後、空荷で1海里(3周)を飛び、合計5海里のコースを完了する規則でした。

各チームには30分の飛行枠が設けられ、競技中に2回の枠を使って最良の記録を狙えました。積載比を競うだけでなく、荷物を運んだ後も飛行を続けてコースを完了する形式です。

競技の目標は積載比4対1で、賞金は記録に基づく部門と設計を評価する部門に分かれていました。記録部門では、4対1以上を達成すると各順位の賞金全額、未達の場合は半額を受け取る規則でした。

記録外の機体にも設計賞

DARPAによると、競技期間中に行われた公式飛行は70回で、採点対象の飛行を完了したのは5チームの計9回でした。記録部門の上位3チームには、それぞれ125万ドル、75万ドル、50万ドルが授与されました。

設計を評価する部門では、メリーランド大学のチームが空力設計賞を受賞しました。三つのローターをプロペラ駆動のローター設計に組み込み、サーボでブレードとモーターの角度を変える方式です。

DefendTexの機体は採点対象の飛行を完了しませんでしたが、競技中に9.63対1という最高の積載比を記録し、最も有望な技術の賞を得ました。個々のモーターをひも状の支持材で支え、ハブ構造と機体重量を抑える設計でした。

DARPAは有望な設計の開発を支援

DARPAは、将来性のあるドローン技術を複数の中小企業向け研究開発テーマで支援し、チームと投資家をつなぐ機会も設ける方針です。競技で示された技術を成熟させ、安全保障や民間用途への移行を探るとしています。

今回の競技には489件の応募があり、技術・規制面の主要要件を満たしたチームは225、参加に招かれたチームは132でした。実際に会場で競技に参加したのは76チームでした。競技期間中、チーム間でアイデアや材料、操縦者を共有する動きもあったとDARPAは説明しています。