A U.S. Air Force F-22 Raptor from the 1st Fighter Wing flies over Western Virginia, June 12, 2018
写真: Tech. Sgt. Natasha Stannard / Public domain / Wikimedia Commons

公開資料に残る最高速度の数値

F-22「ラプター」の最高速度は、米空軍士官学校が2016年に公開した機体仕様でマッハ2.25です。米空軍は公開ファクトシートで最高速度を「マッハ2級」としています。

F-22Aの超音速巡航(スーパークルーズ)速度はマッハ1.82です。最高速度と巡航速度は別の性能値で、F-22は最高速度に加え、アフターバーナーなしで超音速を維持できる点も特徴です。

F-22Aは制空・多用途戦闘機で、2002年に就役しました。空対空と空対地の両任務を担います。

スーパークルーズと燃料消費

スーパークルーズとは、アフターバーナーを使わずに超音速で飛行する能力です。F-22はマッハ1.5を超える速度で、アフターバーナーなしに巡航できます。

通常、戦闘機が超音速で飛ぶには燃料消費の大きいアフターバーナーが必要ですが、F-22はそれを使わずに超音速飛行を続けられます。米空軍は、この能力が運用範囲を広げ、アフターバーナーに頼る戦闘機に対して速度と航続距離の面で利点になると説明しています。

長距離飛行でのスーパークルーズ速度はおよそマッハ1.8です。

F119エンジンが支える飛行性能

F-22はプラット・アンド・ホイットニー製F119エンジンを2基搭載し、各エンジンの推力は3万5000ポンド級です。F119の推力と機体の空力設計により、アフターバーナーなしの超音速巡航が可能です。

F119には推力偏向ノズルが備わり、噴射方向を変えて機体の運動を制御します。推力偏向、高い推力重量比、飛行制御が機動性を支えています。

空対空任務では、F-22は機内にAIM-120ミサイル6発とAIM-9ミサイル2発を搭載します。機内に武器を収める構成は、機外に装備した場合に生じる空気抵抗やレーダー反射を避けるための設計です。

近代化と運用継続

F-22は計183機が生産され、うち143機が戦闘任務向けの仕様です。米空軍は近代化計画に9040万ドルを求め、赤外線捜索追跡センサー、操縦席のインターフェース、ステルス性に配慮した外部燃料タンクなどを含む改修を進める方針です。

外部燃料タンクの計画は、超音速巡航とは別の運用上の課題である航続距離の拡大を狙っています。F-22の戦闘行動半径は590海里(1092キロメートル)とされ、太平洋での運用を念頭に航続距離を伸ばす改修が進められています。

米下院軍事委員会は6月、2032年までF-22を退役させない内容を含む修正案を採択しました。後継機として計画されるF-47が就役するまで、F-22は米空軍の主要な制空戦闘機として運用される見通しです。