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出典: Amazon News

米連邦通信委員会(FCC)は10月27日、Amazonの衛星通信部門Amazon LeoによるGlobalstar買収を承認しました。買収額は115億ドル(約1兆8,000億円)で、Globalstarが保有する約25MHzの衛星通信周波数とインフラをLeoのネットワークに加える計画です。Amazonはこれらの資産を使い、地上の携帯電話網が届かない場所でもスマートフォンなどを衛星につなぐ「Direct-to-Device(D2D)」サービスを拡充します。

FCCが買収と周波数取得を承認

今回の承認で、FCCはAmazon LeoによるGlobalstar買収の審査を終えました。取引では、Globalstarのモバイル衛星通信向け周波数と既存の衛星運用基盤を取得します。FCCは、両社の資産を組み合わせることで、LeoがD2D分野に参入し、家庭、企業、政府向けに固定通信とモバイル通信を提供する事業者になる可能性があると判断しました。

D2Dは、携帯電話が地上基地局ではなく、軌道上の衛星と直接通信する方式です。AmazonはGlobalstarの周波数とインフラを既存サービスに加え、地上の無線ネットワークの範囲外にも接続を広げる計画です。FCCは、未接続地域や通信環境が不十分な地域でのデータ通信の改善、緊急通信の強化、企業・産業向けデータサービスの成長を、買収による公共上の利点に挙げました。

FCCは、取引によって公共の利益に重大な損害が生じる可能性は低いとも判断しました。

Globalstarの基盤とAmazonのD2D計画

Amazonは買収によって、Globalstarの衛星運用、地上インフラ、衛星通信周波数ライセンスを取得する計画です。既存のGlobalstar衛星網、Amazon Leoの広帯域衛星網、今後計画するD2D衛星システムは、それぞれ運用を続けながらネットワークを構成する予定です。Amazonは衛星通信の容量を増やし、携帯電話などに音声、データ、メッセージ機能を提供する構想を示しています。

Amazonは2028年から、次世代のD2D衛星システムを展開する計画です。このシステムは将来の世代のAmazon Leo衛星網に加わり、地上の携帯電話網が届かない場所で携帯端末を接続します。Amazonは携帯通信事業者や他のパートナーと連携してサービスを提供する方針も示しています。

買収後も、Globalstarの衛星網はAmazon Leoの広帯域インターネット網と並行して使われる計画です。Amazonは、将来のネットワークに数千基の低軌道衛星を含め、世界で数億台の顧客端末を支えられる容量を持たせる構想を掲げています。

Apple端末向け衛星機能も継続

AmazonとAppleは、対応するiPhoneとApple Watch向けの衛星通信をAmazon Leoが担う契約を結んでいます。Globalstarは現在、iPhone 14以降やApple Watch Ultra 3などの衛星機能に接続を提供しており、緊急サービスへの連絡、家族や友人へのメッセージ、ロードサービスの依頼、位置情報の共有に使われています。Amazonは既存および今後計画する衛星網を通じて、これらの端末を支援する方針です。

Appleとの契約は、Globalstarの買収とは別に結ばれたものです。Amazonは、現在Globalstarの衛星網を使うiPhoneとApple Watchの機能を引き続き支援し、将来の衛星サービスについてもAppleと協力する計画です。そのため、今回の買収でGlobalstarの資産は、Amazon Leo独自のD2D網の展開とApple端末向け機能の継続に活用されます。

緊急SOSなどの衛星機能は、地上の携帯通信やWi-Fiが利用できない状況で使われています。AmazonはGlobalstarの周波数や運用基盤を引き継ぎ、Apple向けの衛星サービスにも活用する予定です。

米国ではD2D向け周波数政策も進行

FCCは買収承認に先立ち、GlobalstarのC-3衛星システムが米国市場でサービスを提供することも認めていました。C-3は48基の衛星を12の軌道面に配置する計画で、軌道高度は1,414キロメートルです。取引完了後、Amazon Leoはこの認可を使って新たな衛星システムを構築し、打ち上げることができます。

FCCはD2D向けの周波数を増やす施策も進めています。10月29日の公開会合では、1,675〜1,695MHz帯と2,020〜2,025MHz帯のオークションを提案する議案と、D2Dに使える約500MHzの追加周波数帯を検討する議案について採決する予定です。買収の承認と並行して、衛星事業者が使える周波数やシステム認可をめぐる政策も進んでいます。

FCCは同年、SpaceXのD2D衛星群について最大15,000基の構築・打ち上げ・展開を認め、AST SpaceMobileには248基のシステムを認可しました。こうした認可や周波数政策は、米国で衛星から携帯端末へ接続するサービスを提供する事業者に関わります。