GitHub、Copilot Fusionを一般提供 Projectsや開発支援機能も拡充
出典: github.blog

Fusionがモデル選択と実行方法を調整

GitHubは10月28日、複数のAIモデルを使い分ける「Copilot Fusion」の一般提供を開始しました。利用者が選ぶ処理レベルと依頼内容に応じて、単一モデルで処理するか、複数モデルを連携させるかをFusionが決めます。対応するのはVS Code、GitHub Copilotアプリ、CLI、JetBrains IDEです。

処理レベルはStandard、High、Maxの3種類です。Standardは日常的な作業向けで単一モデルを使います。Highは複雑でも範囲の定まった変更、Maxは深い推論や分析が必要な作業を想定し、必要に応じて複数モデルを組み合わせます。Fusion自体に追加料金はなく、利用できる処理レベルはCopilotのプランによって異なります。

実行方法には、単一モデルが処理する「Single」、別のモデルへ処理を引き継ぐ「Cascade」、複数モデルが回答を検討し、元のモデルが修正する「Critique」があります。GitHubはArtificial Analysisの評価を引用し、Fusion MaxがClaude Opus 5.5 Maxに近いスコアを約半分のタスク当たりAPI費用で記録し、所要時間も約40%短かったと説明しました。

Terminal-Benchの評価方法とFusionの結果

Terminal-Bench 4.0は、端末上でソフトウェアや科学、機械学習、運用、セキュリティ、ハードウェア、メディアなどの課題を解くエージェントを評価するベンチマークです。全66課題にそれぞれ検証用テストがあり、課題ごとのテストをすべて通過すると成功になります。

Artificial Analysisの評価では、モデル非依存の実行基盤mini-swe-agentを使い、各課題を3回実行した成功率の平均をpass@1として報告しています。GitHubが引用した評価の内訳では、Fusion MaxはTerminal-Bench 4.0で71%でした。この指標は、課題を最後まで完了し、検証に通った割合を示します。

Fusion Maxの評価結果は、課題の種類や比較対象によって異なります。GitHubが示したCoding Agent IndexではClaude Opus 5.5 Maxが総合スコアでFusionを上回り、別の評価項目ではFusionが上回る結果もありました。評価はモデルと実行基盤を組み合わせて行われています。

Projectsは目標ごとに資料と作業をまとめる

GitHub Copilotアプリでは「Copilot Projects」のパブリックプレビューが始まりました。目標を設定し、リポジトリやデザイン案、Slackの会話、会議メモなどの文脈を追加すると、関連するエージェントの作業や結果を一か所で扱えます。

Copilotは目標に必要な数のエージェントを動かし、作業結果としてプルリクエストなどを提示します。Projectsは複数のリポジトリにまたがる仕事や、リポジトリを変更しない企画にも使えます。対象が単一リポジトリの個別作業なら、そのリポジトリから直接セッションを始められます。

プロジェクトには、資料や成果物を保存するLibraryがあり、同じプロジェクトで続ける作業に再利用できます。Overviewでは、利用者の判断やレビューが必要な仕事、進行中・完了した作業、開いているプルリクエストを確認できます。プロジェクトの会話から、資料の週次要約などの定期作業も設定できます。

セッション継続や自動化、レビューも更新

GitHubは、同じクラウドセッションをGitHub.com、GitHub Mobile、Copilotアプリ、CLI、VS Codeなどで引き継ぐ機能を、有料Copilotプラン向けに一般提供しました。クラウドで作業するエージェントの進行を、端末やツールを替えても追い、追加の指示を出せます。クラウドサンドボックスの計算資源は2026年11月から利用量に応じた課金対象となり、Actionsと共通の付属利用枠を充てられます。

Copilot Automationsでは、リポジトリのイベントやスケジュールに応じて動くAIワークフローを作成でき、実行結果をもとに改善案を提示する機能も加わりました。コードレビューには、日常向けのLite、Balancedに加え、より詳しい確認を行うMaxが発表されました。GitHubは、MaxがReviewBenchの高深刻度の問題で最高のF1スコアを記録したとしています。

外部サービスとCopilotをつなぐコネクターは、全Copilotプラン向けのパブリックプレビューとして順次提供され、開始時点でSlack、Figma、Sentry、Linearなど26サービスに対応します。Issueに計画書や調査報告、外部リンク、HTML文書を成果物として追加する「Issue artifacts」もパブリックプレビューになりました。GitHub Enterpriseの顧客は、別のCopilotサブスクリプションを購入せずにCopilot機能を利用でき、使用したAIクレジットに応じて支払う方式がGitHub Sales経由で提供されています。