NASA astronaut Anil Menon rides the Canadarm2 robotic arm to begin the installation of a roll-out solar array on the International Space Station's port-side truss structure while orbiting 260 miles above Earth.
出典: nasa.gov

100回目の米国船外活動で7基目を展開

国際宇宙ステーション(ISS)で10月29日、NASAのアニル・メノン飛行士とカナダ宇宙庁のジョシュア・クトリック飛行士が、展開式太陽電池アレイ「iROSA」を設置しました。ISSで行われた米国の船外活動として100回目にあたり、今回設置したアレイは8基中7基目です。

船外活動は7時間11分に及び、午後3時8分(米東部時間)に終了しました。2人はアレイをISSの2A電力チャネルに取り付けて展開し、次回の作業に向けた準備も進めました。

メノン飛行士はカナダアーム2の先端に固定され、仮置き台から運んだアレイを設置場所へ移しました。クトリック飛行士はトラスに沿って作業場所へ移動し、固定用ボルトや電気ケーブルの接続などを担当しました。

巻いたブームの弾性でアレイを広げる

iROSAは、従来型の剛体パネルを展開する方式とは異なり、炭素繊維複合材製の細長いブームと太陽電池を含むシート状の部分を巻いて収納します。ブームに蓄えたひずみエネルギーで展開するため、展開用モーターは必要ありません。

ブームは展開後、アレイを支える構造材としても働きます。NASAは2017年の軌道上試験でROSAの展開機構を実際の宇宙環境で確かめました。この試験では展開に3分半かかりました。

ISSではiROSAを既存の太陽電池アレイの前に取り付け、太陽追尾や電力の分配には既存設備を利用します。新旧のアレイは同じ電力システムに接続され、従来型アレイの日光が当たる部分も発電を続けます。

8基の設置で発電能力は最大約215キロワットに

ISSの既存アレイは設計寿命の15年を超えて運用され、出力が低下しています。iROSAを併用することで、発電能力は従来の160キロワットから約215キロワットへ増える計画です。増加分は約55キロワットです。

NASAは、8基すべての設置後、利用可能な電力が最大30%増えるとしています。iROSAは研究やISSの運用を支える電力を補い、計画されているISSの安全な制御離脱に必要な電力も確保する目的で使われます。

各iROSAは20キロワットを超える電力を生み出す設計です。

11月5日に最後の1基を設置する予定

今回の作業は、ISSの組み立て、保守、改修を支援する船外活動として285回目でした。米国の船外活動100回という節目は、スペースシャトルがISSに係留されていない状態で行われた活動を数えたものです。

クトリック飛行士にとって今回が初めての船外活動で、カナダ人宇宙飛行士による活動としては2019年4月以来でした。メノン飛行士は4回目で、今回の活動終了時点で宇宙空間での作業時間は合計26時間31分となりました。

2人は11月5日に予定されている次の船外活動で、8基目となる最後のiROSAを3B電力チャネルに設置する予定です。