3D NAND part catalog | Micron Technology Inc.
出典: micron.com

Micronは次世代3D NAND「G11」で、現行世代G9に比べてビット密度を約2倍にし、I/O速度を最大50%高める計画です。データ転送時のビット当たり消費電力も25%超削減する目標で、量産開始は2027年後半を予定しています。

G11が掲げる密度と速度の目標

Micronが示したG11の目標値は、3D TLC NANDのビット密度が42 Gb/mm²、インターフェース速度が5,400 MT/sです。比較対象のG9は、密度が21 Gb/mm²、速度が3,600 MT/sです。

I/Oは、メモリーと外部機器の間でデータを入出力する仕組みです。MicronはG11でI/O性能を最大50%向上させ、データ転送に使うエネルギーをビット当たり25%超削減する目標を掲げています。

Micronは、こうした性能と電力効率の向上が、クライアント向けやデータセンター向けの大容量SSDに加え、AI向けストレージにも役立つとしています。

400層超とウェハー接合

G11はメモリー層を400層超にする計画です。Micronは有効ワードライン層数やメモリーデッキ数を公表していません。メモリーセルの間隔を示すセルピッチも、業界をリードする水準にする方針です。

新たな製造方式としてウェハー・オン・ウェハー接合を採用します。メモリーセルを並べるアレイ部分と、周辺回路やI/Oを担う部分を、異なる製造プロセスで別々のウェハー上に作り、その後に接合します。

Micronはこれまで複数世代でCMOS-under-array方式を使ってきました。G11のウェハー接合ではアレイと周辺回路を別々に最適化できるため、容量と性能の向上につながるとしています。技術の詳細は、量産開始が近づく2027年に公表する予定です。

公表済みの他社製品との密度比較

KioxiaとSanDiskのBiCS10 3D QLC NANDは、332層で37 Gb/mm²の面密度を公表しています。MicronのG11が目標とする42 Gb/mm²は、このBiCS10の公表値を約14%上回ります。

BiCS10は最大4,800 MT/sのインターフェースを備え、データセンター向けの大容量SSDを想定しています。G11の目標速度5,400 MT/sは、BiCS10の公表値より600 MT/s高い値です。

BiCS10の密度値はQLC NANDについて公表されたものです。Micronの42 Gb/mm²は3D TLC NANDの目標値であり、両者は記録方式が異なります。MicronはSamsung V10との比較に使える密度値を公表していません。

G11以降のNAND開発

MicronはG11以降、層数を増やすだけでなく、X・Y方向のセル寸法も縮める方針です。層を増やしながらセルを小さくすることで、製造の複雑さを抑えつつビット密度を高める考えです。

同社は高移動度材料、より高密度なセル構造、電力効率の高いデバイスやデータ経路を開発しています。これらの技術は、トランジスターの特性改善やセル寸法の縮小、NAND内部でのデータ移動に必要なエネルギーの削減を狙っています。

MicronはG11より後の世代について、具体的な構造、密度目標、生産日程を明らかにしていません。