SteamOS 3.9.5公開、Linux 7.2とKDE Plasma 6.7を採用
出典: kde.org

ValveはSteamOS 3.9.5を公開しました。SteamOS 3.9系列で初の安定版で、Linux 7.2カーネルやKDE Plasma 6.7への更新、Steam Deckの待機時消費電力の改善などが含まれます。

SteamOS 3.9系列の安定版として公開

SteamOS 3.9.5は、プレビュー版で提供されていた変更を含む安定版です。Arch Linuxを基盤とするシステムのパッケージも更新されました。

カーネルはLinux 7.2に更新され、デスクトップモードの環境はKDE Plasma 6.4から6.7へ移行しました。カーネルはOSの中核部分を担い、Plasmaはデスクトップ画面や操作環境を提供するソフトウェアです。

更新にはSteam Frameワイヤレスアダプターへの対応も含まれます。

Steam Deckの電力や接続設定を改善

Steam Deckでは、音声を再生していないときのアイドル時消費電力が改善されました。

Wi-Fiの既定の仕組みはWPA_Supplicantに切り替わりました。これは無線LANの接続を管理するソフトウェアです。

ブートローダーも更新され、休止状態からの復帰に初期段階の対応が加わりました。仮想マシンのゲストとして動かす場合のサポートも改善されています。

システム更新とカスタマイズの扱い

SteamOSはArch Linuxを基盤にしていますが、通常のパッケージ型Linux環境とは更新方法が異なります。システム領域のルートファイルシステムは変更されない構成で、OSの更新時にはその領域がまとめて置き換えられます。

そのため、システム領域に加えた変更は更新後も残るとは限りません。一方、設定ファイルを置く「/etc」は書き込み可能な領域として管理されます。ネットワーク接続など端末ごとに必要な設定は、更新後も維持できます。

SteamOS 3.6以降は、更新時に引き継ぐ設定ファイルを選ぶ方式が導入されています。標準の対象以外に維持したいファイルは、追加の設定ファイルに記載します。

Plasma 6.7で加わるデスクトップ機能

Plasma 6.7では、画面ごとに仮想デスクトップを設定できます。複数の画面を使うデスクトップモードで、画面ごとに作業空間を分ける機能です。

システムトレイには、Flatpak形式のアプリなどが使うバックグラウンドアプリの表示が加わりました。ソフトウェア管理アプリのDiscoverでは、インストールボタンやアプリカードのデザインが見直され、インストール済みソフトウェアは種類ごとに整理されます。

画面の色管理では、ICCプロファイルによる色管理とHDRコンテンツを同時に利用できるようになりました。CPUで描画するアプリや全画面ウィンドウ、Intelの内蔵GPUでは、性能と消費電力も改善されています。