ID. Tiguan
出典: volkswagen-newsroom.com

フォルクスワーゲン(VW)は電気自動車(EV)の新型SUV「IDティグアン」を発表しました。同車はID.4とID.5を置き換える車種です。欧州では10月13日に予約受け付けを開始し、価格は4万2,695ユーロからです。

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後輪駆動2種類と四輪駆動を設定

IDティグアンは、VWの電動車向けプラットフォーム「MEB+」を採用します。仕様は、58kWh電池を搭載する最高出力187馬力の後輪駆動、77kWh電池を搭載する282馬力の後輪駆動、同じく77kWh電池を使う295馬力の四輪駆動「4MOTION」の3種類です。

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WLTP(欧州で使われる走行試験方式)での航続距離は最大600kmです。VWはこの数値に該当する仕様を明らかにしていません。Carscoopsは77kWhの後輪駆動車と推定しています。

けん引可能重量は、58kWh仕様が最大1,800kg、77kWh仕様が最大2,000kgです。

MEB+でVWが示した改良点

VWグループは2023年、MEBを改良したMEB+について、航続距離と効率を約10%高める計画を示しました。この数値はプラットフォーム全体に関するもので、IDティグアン単体の改善率ではありません。

VWグループはMEB+について、0から時速100kmまでの加速を5秒未満とし、統一規格の電池セルとCell2Pack技術を用いて急速充電を20分未満にする計画も説明しました。

VWグループは当時、MEB+搭載車を2025年から投入する計画でした。IDティグアンがMEB+を採用することは発表されていますが、VWは同車の各仕様で上記の加速・充電性能を実現するとは説明していません。

外観はSUVらしさを前面に

VWはIDティグアンに「Pure Positive」と呼ぶデザイン方針を採用しました。ID.4やID.5とは異なる外観で、前面には左右に伸びるライトバーとLEDデイタイムランニングライト、バンパー下部には黒い吸気口を配置しています。

側面には、ヘッドライト付近からドアを通って後部まで続く肩のラインがあります。後部にはLEDグラフィックを備えたテールランプがあり、細い4本の発光ラインが左右をつなぎます。

前後のエンブレムも発光します。VWはオプションとして、パノラマルーフと、マッサージ機能付き、ヒーター付き、ベンチレーション付きの前席を用意します。

物理ボタンを備えた内装

ステアリングホイールには、クルーズコントロールとオーディオ用の物理ボタンがあります。ダッシュボードには従来のID.4やID.5より大きなデジタル計器盤を組み込み、4つの伝統的なメーターを表示する「レトロ」テーマも用意します。

中央の空調吹き出し口の下には、温度や風量を操作する9個のスイッチがあります。センターコンソールには音量ノブとワイヤレス充電器2台を備え、オプションで助手席ディスプレーやHarman Kardon製オーディオシステムも選べます。

スマートフォンで車両の施錠・解錠や始動を行うデジタルキーにも対応します。

欧州で先行、北米投入時期は未定

欧州での予約受け付けは10月13日に始まり、価格は4万2,695ユーロからです。納車は2027年初めに始まる予定です。

VWは北米にも投入するとしていますが、現地での発売時期は明らかにしていません。欧州価格とWLTP航続距離は、北米向け車両の価格やEPA航続距離を示すものではありません。

米国環境保護庁(EPA)のEV航続距離試験では、満充電の車両を試験室の装置上で市街地サイクルと高速道路サイクルにより走らせ、走行距離を測ります。メーカーは単一サイクル方式のほか、市街地・高速道路・定速走行を組み合わせた方式も選べます。

EPAは空調使用や低温、高速走行などを考慮して測定値を調整し、市街地と高速道路の結果を55%対45%で加重してラベルの複合航続距離を算出します。

EVデータベースには、同一車種のEPAとWLTPの公式値を別々に掲載し、時速90kmと120kmでの走行試験値も載せた例があります。たとえばBMW i4 eDrive40の公式値はEPAで482km、WLTPで590kmです。同データベースの実走行試験では、時速90kmで599km、120kmで436kmでした。

この例はIDティグアンの実走行距離を予測するものではありません。北米向けのEPA値が発表されるまでは、最大600kmというWLTP値を現地仕様の航続距離として扱えません。