WRC Delfi Rally Estonia 2026, Josh McErlean/ Eoin Treacy
出典: wrc.com

世界ラリー選手権(WRC)が2027年8月、米国で開催されます。米国での開催は1988年以来で、競技区間はテネシー州とケンタッキー州の未舗装路に設けられる予定です。15戦で構成される2027年シーズンの第11戦となります。

開催日程は8月26日から29日までの4日間です。WRCのイベント情報では路面をグラベル(未舗装路)とし、競技区間はテネシー州とケンタッキー州にまたがる計画です。

開催地はノックスビル周辺を拠点とする計画が伝えられています。競技日程の詳細や観戦場所、チケット情報などは、今後発表される予定です。

1988年以来の米国開催

WRCが最後に米国で競技を行ったのは1988年で、ワシントン州のオリンパス・ラリーが開催地でした。2027年のラリーが実施されれば、米国での開催は39年ぶりとなります。

2026年6月には、正式な選手権開催に先立つ候補イベントが米国で行われました。FIAはこの候補イベントを経て、テネシー州とケンタッキー州の提案区間やインフラを世界選手権の基準に照らして評価し、2027年カレンダーへの追加を決めました。

Rally USのマット・クルーズ社長兼CEOは、米国のラリー関係者が競技者、ボランティア、主催者、ファンとして国内のラリーを支えてきたと述べています。クルーズ氏は、そうした活動が米国で開催する準備が整ったとFIAに示すことにつながったと説明しました。

未舗装路に速い区間と技術区間

FIAのイベント情報によると、開催に向けて評価された道路には、滑らかで速度の出るグラベル区間と、より狭く技術的な区間があります。性格の異なる道路が同じラリーに含まれる計画です。

この路面の構成は、2027年大会の競技環境を形づくる要素です。WRCでは各大会で路面や地形が異なり、競技者はそれぞれの条件に対応します。米国大会では、速い区間と細かな操作が求められる区間の両方が設定される見込みです。

観戦エリアや具体的な競技区間の配置、全行程はまだ案内されていません。主催者は10月27日に、開催地やチケット販売、ファン向け企画、イベントのパートナーに関する追加情報を発表する予定です。

2027年は新規則の導入年

2027年のWRCでは、WRC27と呼ばれる新しい技術規則が導入されます。FIAは、参戦コストの抑制と参加の拡大を目的に規則を設計し、メーカーと独立系チューナーの双方がトップカテゴリーに参戦できる枠組みを示しています。

WRC27では、車両の中心にチューブ状のフレーム構造を採用し、外装の設計には一定の自由度を設けます。FIAが示した初期の仕様案は、1.6リッターのターボエンジンと四輪駆動を組み合わせ、最高出力を約290馬力とするものです。

ターマック仕様の競技車両について、FIAは参戦可能な状態での価格上限を34万5000ユーロに設定しました。また、規則の枠組みには将来の代替パワートレイン導入も含まれます。こうした規則変更と米国大会の復帰が、2027年シーズンの主な変更点です。

15戦のカレンダーに米英伊の変更

FIAが承認した2027年カレンダーは、5大陸を巡る全15戦です。米国に加え、英国のラリー・スコットランドが2019年以来の復帰を予定し、イタリア大会はローマを含むラツィオ州のターマック競技として7月に行われます。

ラリーUSは8月の第11戦で、米国開催の後、選手権は欧州に戻ってラリー・スコットランドを迎えます。その後はパラグアイ、チリを経て、11月25日から28日のラリー・サウジアラビアでシーズンを終える日程です。

米国大会の開催日と路面、シーズン内の位置づけは公表されています。観客向けの具体的な開催地やチケット情報は、主催者が予定する追加発表で明らかになります。