
コモドール64C Ultimateは予約購入者への出荷が始まり、一般注文も受け付けています。ケースは1980年代の64C用金型で成形し、内部ではFPGAを使って当時のハードウェアを再現します。
64C Ultimateの出荷と価格
64C Ultimateは、1986年に登場した薄型ケースのコモドール64Cを現代のハードウェアで再構成したコンピューターです。通常のコモドール64に近い「ブレッドビン」型ケースを採用した64 Ultimateに続く製品で、内部構成は大きく変えず、ケースの形を64Cに合わせています。
価格は、BASIC Beigeが299.99ドル(約4万7,000円)、半透明ケースとゲームに反応するLEDを備えたStarlight Editionが349.99ドル(約5万5,000円)、金色のキーキャップや24金メッキのバッジを採用したFounder's Editionが499.99ドル(約7万9,000円)です。各モデルは64 Ultimateと同じ価格で、64 Ultimateも引き続き販売されています。
本体には最新ファームウェアが搭載され、通常のUSBマウスにも対応しました。コモドール64用のポイント・アンド・クリック型デスクトップ環境GEOSが付属し、ワープロ、表計算、ペイントの各ソフトを利用できます。
1986年の金型から成形するケース
ケースには、1980年代にコモドール64Cの筐体製造で使われた射出成形金型を用いています。金型は日本で使われた後、米国のコモドール事業でも使用され、2014年のオークションに出品されました。その後、工場火災を経てドイツのレトロハードウェア企業Individual Computersが保管し、今回、復活したコモドールが買い戻しました。
金型には、樹脂を二点から流し込む構造が残っています。冷却時に樹脂が均一に固まらず、ケースに半円状の薄い跡が付くのが特徴です。新しいケースにも同じ跡が現れます。
FPGAで元の動作を再現
本体の中核にはAMD Artix-7 FPGAを採用しています。FPGAは、回路の構成をプログラムできる半導体です。64 Ultimateでは、このFPGAでコモドール64のハードウェア動作をサイクル単位で再現します。
C64 Ultimate Wikiの技術解説によると、FPGA上にCPU、映像、音声、入出力チップの論理を構成し、元のコモドール64に近いタイミングで動かします。ソフトウェアで処理を模擬するのではなく、チップの回路動作をFPGA内に組み立てることで、元のソフトウェアや接続機器を使うための動作を再現します。64 Ultimateには、PALとNTSCの映像方式を切り替えたり、データセットやフロッピーディスクドライブの動作を再現したりする設定もあります。
FPGA自体には、1982年当時の機械より多くの資源があります。そのため、元の動作を再現する設定に加え、メモリーの割り当てやクロック速度を変更する機能も備えています。64C Ultimateは、元のソフトウェアと周辺機器に最大99%対応するとコモドールが説明しています。
従来機器と現代の接続方法
古いカートリッジ、ジョイスティック、ディスクドライブを接続できます。映像出力にはHDMIを備え、現代のディスプレイにつなげられます。GEOSの操作にはUSBマウスを使え、付属のデスクトップ環境をポイント・アンド・クリックで扱えます。
キーボードには、オリジナルのコモドール64と同じ配列を採用しています。付属ソフトや周辺機器に加え、現代の映像出力やUSB機器にも対応しています。











