
ミュンヘン五輪での出会いから婚約まで
ドラマ「Queen Silvia」は、スウェーデンのカール・グスタフ王太子と、ドイツ・ブラジル系の通訳シルヴィア・ゾンマーラートの実際の恋愛をもとにした全6話の作品です。2人が1972年に出会い、4年後に婚約するまでを描きます。
出会いの舞台は、シルヴィアがチーフホステスを務めた1972年のミュンヘン五輪です。物語はミュンヘン、ストックホルム、フランスのリビエラを舞台に、王室の伝統や人々の視線に向き合う2人を追います。
アリシア・フォン・リットベルクがシルヴィアを、エドヴィン・エンドレがカール・グスタフを演じ、監督はミゲル・アレクサンドルが務めます。脚本にはアレクサンドル、リサ・ホーファー、パウリーネ・ヴォルフが参加し、ショーランナーはカーステン・ケルバーです。
「王妃になりたい女性」ではない物語
Varietyの取材でケルバーは、2人の出会いから婚約までの4年間に焦点を置いたと説明しました。作品の中心にあるのは、王妃になることを望む女性の成功譚ではなく、自分で築いた生活を持つシルヴィアが王室に入ることと向き合う過程です。
フォン・リットベルクは、シルヴィアを誰かに自分を完成させてもらう人物として演じてはいないと語っています。王室という新しい環境の中で、自立した人物がどのように居場所を見つけるかが、役柄を描くうえでの問いになっています。
カール・グスタフ役のエンドレは、王族への注目では特権が語られがちだとしつつ、シルヴィアは彼を一人の人間として見ていたと述べました。ケルバーは作品を「ロマンティックドラマ」と呼び、軽い恋愛物語ではなく、2人が置かれた制約や葛藤にも踏み込む構成だと説明しています。
王室の慣習とシルヴィアの選択
シルヴィアは通訳として職業経験を積んだ人物で、王族や貴族の出身ではありませんでした。スウェーデンの王室紹介によると、非貴族との王室婚は当時きわめて珍しく、シルヴィアは職業経験を持つ初のスウェーデン王妃となりました。
当時のスウェーデン法では、王子が一般市民と結婚すると王位継承権を失う決まりがありました。ただし、この制限は国王には適用されず、カール・グスタフが国王に即位した後の結婚には当てはまりませんでした。
2人は1976年3月に婚約を発表し、同年6月に結婚しました。スウェーデンの王室紹介は、非貴族との結婚が珍しかったことに加え、シルヴィアがその後、時代に合う王妃のあり方を形づくったと記しています。
王妃の公務と作品の配信予定
スウェーデンは立憲君主制で、1974年憲法のもと、君主に政治的権限はなく、役割は主に儀礼と代表に限られます。王室は代表的な公務を担い、慈善活動も支援しています。
国王と王妃は年に2、3回、国内外の国賓訪問に臨みます。王室紹介は、シルヴィアが子どもの権利や認知症の人々へのケアなどに取り組んできたとしています。
「Queen Silvia」は2026年10月13日午後6時、MIPCOMで第1話を世界初上映し、上映後には主演2人や制作陣が参加する質疑応答が予定されています。Prime Videoでは2027年にドイツ語圏と北欧で配信を始め、その4週間後にドイツのSAT.1で無料テレビ初放送を行う予定です。











