パナマでマグニチュード7.7の地震が発生し、複数の建物が損傷しました。震源の深さは12キロで、揺れは首都パナマ市にも及びましたが、パナマ運河への影響はありませんでした。
パナマ各地で建物被害、首都では避難
地震は現地時間の金曜日午後3時前、パナマ中南部の町ピタロサ・アリバから約10キロの地点で発生しました。米地質調査所(USGS)によると、約460万人が中程度から強い揺れを感じました。
ペノノメでは大聖堂の側面と尖塔の一部が崩れ、ソナやペノノメでは建物が倒壊する様子を捉えた映像もありました。南部エレーラ県ラス・ミナスでは、住民のリカルド・ブラウン氏が近隣の複数の住宅に被害が出たと話しています。
当時、死者は報告されていませんでした。被害の全容は明らかになっておらず、地震後には震源近くで複数の大きな余震も報告されました。
深さ12キロの震源と地表の揺れ
震源の深さは、地震の破壊が始まった地下の地点までの距離です。震源が浅いと地表までの距離が短く、地震波が地表に届くまでに弱まる度合いが小さくなりやすいため、震源付近で強い揺れが起きる可能性があります。
地震波は岩盤を進む間にエネルギーを失い、高い周波数の成分も遠くへ届く前に弱まります。大きな地震では破壊が広がった断層の距離も関係するため、震源の深さだけで地表の揺れや被害が決まるわけではありません。
今回の震源は地下12キロでした。首都パナマ市は震源から約200キロ離れており、建物からの避難が行われましたが、首都で確認された被害は屋根から落下した破片によるものに限られるようでした。
M7.7が示す地震の規模
マグニチュードは地震の発生源の規模を表し、地点ごとの揺れの強さを示す震度とは異なります。地震の規模が1段階上がると、地震波の振幅は約10倍、放出エネルギーは約32倍になる対数尺度です。
この換算則から計算すると、M7.7の地震が放出するエネルギーは、M7の約11倍、M6の約355倍に相当します。これはマグニチュードの差から求めた概算で、個々の地域での揺れや被害の大きさを直接示す数字ではありません。
地表への影響には、震源の深さや人口密集地からの距離、地盤、建物の状態も関わります。
パナマ周辺の地震活動と対応
パナマ周辺ではカリブ、ナスカ、ココス、南米の各プレートが接する地域で地殻のひずみが蓄積し、地震が起きます。特に太平洋側では、ナスカ・ココスプレートが中米の下へ沈み込む動きが大きな地震につながります。
米地質調査所の記録を基にした集計では、パナマと周辺海域で2020年から2025年にM5以上の地震が35回あり、同期間の最大規模はM6.7でした。集計範囲にはコスタリカやコロンビアとの境界付近の海域も一部含まれます。
今回、津波警報は当初パナマ近隣の11カ国に出されましたが、米津波警報システムはその後、津波の脅威はないと確認しました。パナマ運河を管理する当局によると、運河への影響もありませんでした。また、パナマでは大地震に備えた全国避難訓練が地震発生の3日後に予定されていました。











