D2を摂取した人で血中D3の低下を確認
英サリー大学の研究者らは、ビタミンD補充に関する研究を分析し、D2のサプリメントを摂取した人では血中D3濃度が低下する傾向を報告しました。研究者らは、ビタミンDの摂取量を増やしたい人には、一般にD3を選ぶ方がよいとしています。
ビタミンDは骨の健康や免疫に関わり、カルシウムやリンの吸収も助けます。食事から摂取できるほか、皮膚が日光に含まれる紫外線を受けると体内でも作られます。日照時間が短くなる季節には、サプリメントを利用する人もいます。
今回の分析対象は、D2の摂取を始めた後の血中D3濃度を追跡した11件のランダム化比較試験です。D2を摂取した人では、摂取しなかった対照群に比べて血中D3濃度が低くなる一貫した傾向が見られました。
D2とD3は由来が異なる
サプリメントに使われる主なビタミンDには、D2とD3があります。D2はエルゴカルシフェロールとも呼ばれ、植物や酵母に由来します。一方、D3はコレカルシフェロールと呼ばれ、日光を浴びたときに体内で作られる種類です。
D2が体内のD3の代謝に影響する可能性は、以前から一部の研究で示唆されていました。分析を行った研究者らによると、D2を摂取した後にD3へどの程度影響するかは、従来定量されていませんでした。
今回の分析では、D2を摂取した人に血中D3の低下が見られた一方、血中D2濃度は上がりました。そのため、D2のサプリメントもビタミンD全体の量を高めるのに役立つと、研究者らは説明しています。
D3の利点と研究上の限界
研究者らがD3を勧める背景には、別の研究でD3の方がD2よりビタミンD全体の濃度を高める効果が大きいと示されていることがあります。今回の分析で確認された血中D3の低下も踏まえ、研究者らは多くの人にとってD3がより有益な可能性を指摘しました。
研究者らは、D3の方がウイルスや細菌に対する初期防御を担う免疫機能を刺激しやすい可能性を示す、初期段階の証拠も紹介しています。
今回の結果は、D2が役に立たないことを意味しません。D2も血中D2濃度を上げ、ビタミンD全体の濃度を高めることができます。
サプリメントを選ぶ際の選択肢
動物由来の成分を避けるためにD2を選ぶ人もいますが、研究者らによると、動物を使わずに作られたD3のサプリメントもあります。そのため、動物由来成分を避けたい人もD3を選べます。
サリー大学の研究者で筆頭著者のエミリー・ブラウン氏は、個人ごとの事情を踏まえたうえで、多くの人にはD2よりD3が有益な可能性があると述べました。研究者らは、D2もビタミンDの補充になり得るとしつつ、摂取量を増やしたい場合にはD3を選択肢として挙げています。










