パイロット着用ウエアのイメージ図
出典: corp.mizuno.com

人が着用して飛ぶ装置にパイロット用ギア

ミズノは、JAXA(宇宙航空研究開発機構)のスタートアップ企業emblemが開発する「ウェアラブル飛行装置」向けに、パイロットが着用するあぶみとウエアを開発しました。スポーツ用品の研究開発で培った技術を生かし、飛行中の負担軽減と作業時の動きやすさを目指しています。

ウェアラブル飛行装置は、エンジンを背負って飛ぶ装置です。飛行そのものではなく、飛行先での活動を重視し、両手を使える状態での飛行を目指しています。

車やヘリコプターでは近づきにくい場所での人命救助や、飛行しながらの作業が用途として想定されています。現在は両手で作業できる状態での飛行に成功しており、2030年にプロトタイプの販売や実用化を目指しています。

あぶみでハーネスの圧力を分散

飛行時には、装置と体をつなぐハーネスを使います。従来の上半身を支えるハーネスでは、圧力が鼠径部に集中し、長時間の飛行が難しいという課題がありました。

ミズノとJAXAが共同開発した「あぶみ」は、装着者が足を掛けて体を支えるギアです。腰と太ももにベルトを装着するシットハーネスと組み合わせて使います。

あぶみを使用した飛行では、シットハーネスから体にかかる圧力が分散・軽減されることを確認しました。ミズノは、飛行時の体への負担を抑えることを狙ってこのギアを開発しています。

ミズノ、ウェアラブル飛行装置のパイロット用あぶみとウエアを開発
出典: corp.mizuno.com

作業時の動きとエンジンの熱に配慮

ウエアはパイロットへの聞き取りをもとに設計しました。ジャケットには、動作解析を取り入れたミズノ独自の「ダイナモーションフィット」を採用しています。

袖の下部は、腕を使う作業時の動きやすさに配慮した設計です。ウエアの素材には、エンジンの熱から身を守るため、耐熱性と耐炎性を備えたものを使っています。

ギアの開発に加え、ミズノはスポーツ用具の研究理論をもとに、飛行中に安定する体の姿勢を算出しました。独自に構築した姿勢制御理論は、装置の姿勢を安定させるアルゴリズムに採用されています。

ミズノ、ウェアラブル飛行装置のパイロット用あぶみとウエアを開発
出典: corp.mizuno.com

10月24日から大阪で装置を展示

今回の開発は、スポーツ領域の技術やノウハウをスポーツ以外の分野に広げる取り組みの一つです。ミズノは創業120周年を迎えるにあたり、研究開発ビジョン「MIZUNO MIRAI VISION」を刷新しました。

ミズノは、創業120周年記念の「ミズノスポーツフェスティバル」を大阪本社とイノベーションセンター「MIZUNO ENGINE」で開催します。ウェアラブル飛行装置も展示対象に含まれます。

開催日は2026年10月24日と25日で、時間は両日とも10時から16時までです。入場は無料で、一部のプログラムは事前申込制です。

ミズノ、ウェアラブル飛行装置のパイロット用あぶみとウエアを開発
出典: corp.mizuno.com