外務省に不正アクセス、約3,600件の個人情報が漏えいした可能性
出典: mofa.go.jp

外務省が運用する外部接続用ネットワークで不正アクセスがあり、メールアドレスや氏名など約3,600件の個人情報が漏えいした可能性があります。外務省は対象者を特定し、個別に連絡する方針です。機密性の高い情報を扱う閉域ネットワークや、旅券・たびレジなどの領事システムは今回の対象ではありません。

約3,600件の個人情報が漏えいした可能性

不正アクセスは2026年7月27日に検知されました。外務省は直ちにアクセスを遮断し、認証情報を無効化するなどの措置を取り、その後の不正アクセスを防いだとしています。

外部専門事業者の協力を得た調査で、個人情報が外部に漏えいした可能性が判明しました。対象となる情報はメールアドレスや氏名など約3,600件で、このうち約900件は外務省員以外の人の情報です。

外務省は対象者を特定したうえで個別に連絡するとしています。現時点で、本件に関連した個人情報の悪用などの二次被害は確認されていません。

外部接続用と閉域ネットワークを分けて運用

外務省は、外部接続用ネットワークと、機密性の高い情報を外務省員同士で扱う閉域ネットワークの2系統を運用しています。今回不正アクセスが確認されたのは、外部接続用ネットワークです。

外務省は、漏えいした可能性のある情報を確認し、機密性の高い情報は含まれていなかったとしています。旅券や「たびレジ」などの情報を扱う領事システムも別に構築されており、今回の不正アクセスの対象ではありません。

組織内ネットワークをインターネットから隔離しても、内部の不正や人為的ミス、端末の盗難、外部記憶媒体を介したマルウェア感染などの脅威は残ります。東京都は、アクセス権限の限定やログの監視、外部記憶媒体の利用制限などを対策例に挙げています。

漏えい情報を狙う連絡への注意

外務省は、漏えいした可能性のある情報が、なりすましメールやフィッシングメールに悪用される可能性があると説明しています。外務省や職員を装う不審なメール、電話、SMSへの注意を呼びかけています。

個人情報保護委員会事務局は、メールアドレスが不正に取得された場合、フィッシングメールやマルウェアの送信に使われ、被害が広がる可能性があるとしています。同事務局は、不審なメールの添付ファイルを開いたり、記載されたURLにアクセスしたりしないよう呼びかけています。

SMSに記載された不審なURLにはアクセスせず、返信もしないこと、提供元が不明なアプリをインストールしないことも対策として挙げられています。外務省は、身に覚えのない連絡に記載されたリンクや添付ファイルを開かず、パスワードやクレジットカード情報などを入力しないよう求めています。また、外務省がメールや電話でこれらの情報を尋ねることはないとしています。

外務省は監視や認証方法を見直す方針

外務省は今後、アクセス制御や認証方法を見直し、監視を強化するとしています。情報セキュリティ教育の徹底も、再発防止に向けた取り組みに含まれます。

政府機関をめぐっては、経済産業省も10月28日、電力・ガス取引監視等委員会のウェブサイトが不正アクセスを受けたと発表しました。同サイトでは10月27日未明に不正アクセスがあり、経済産業省はサイトを停止して原因究明と再発防止策の検討を進めています。

経済産業省は、同サイトの事案について情報漏えいの有無も確認中としています。