
Spotifyは、アーティストが参加を認めた既存曲をファンがAIでカバー・リミックスできる機能を、2027年1〜3月に提供する計画です。既存のPremium料金に月額4〜5ドル(約630〜790円)を上乗せする案を検討しています。
既存曲を作り替える有料機能
機能の対象は、Spotify上の既存曲です。たとえば、フォークソングをダンス曲風にしたり、別のアーティストがカバーしたようなバージョンを作ったりする使い方が想定されています。
Spotifyが計画するのは、文章の指示から新しい曲を生成するAIサービスとは異なる仕組みです。BelieveとSpotifyは、機能を既存曲のAIリミックスとカバー向けに設計し、まったく新しい作品の生成を目的にしないと説明しています。
利用できるのは有料のPremium会員で、機能は追加料金制の見込みです。月額4〜5ドル(約630〜790円)を既存のサブスクリプション料金に加算する案を検討していますが、価格はまだ確定していません。
参加はアーティストが選ぶ
楽曲を使えるようにするには、権利者とのライセンス契約に加え、アーティスト本人の参加意思が関わります。レーベルがカタログの利用を認めていても、アーティストは個別に参加するかどうかを決められます。
BelieveとTuneCoreは、参加を希望するアーティストがまずAI関連プログラムへの参加候補になることを選び、その後、Spotifyとの取り組みに参加するか判断する二段階の同意手続きを設けています。最初の選択だけでSpotifyの機能への参加が決まるわけではありません。
SpotifyはUniversal Music Group、Merlin、Kobalt、Believeとライセンス契約を結んでいます。Sony Music GroupとWarner Music Groupとは交渉中と報じられており、すべての大手レーベルとの契約がそろう前に機能を始める可能性もあります。
リミックスの再生と収益
Spotifyの構想では、ファンが作ったリミックスの再生から生じるロイヤルティは、元の楽曲のアーティストに支払われます。また、リミックスをプレイリストに含められるようにし、その再生をSpotifyのチャートでは元曲に計上する仕組みも開発しています。
Spotifyでは、録音のロイヤルティは通常レーベルやディストリビューターを通じてアーティストに支払われ、楽曲の著作権に関するロイヤルティは出版社や著作権管理団体などに支払われます。そのため、既存曲のリミックスには録音と楽曲の双方の権利が関係します。
通常、SpotifyはPremium会費や広告収入から税金や決済費用などを差し引いた純収入を権利者に分配します。各権利者の取り分は月ごとの再生シェアに基づいて決まり、アーティストへの最終的な支払い額はレーベルやディストリビューターなどとの契約によって異なります。
提供時期と参加アーティスト
提供は2027年1〜3月が予定され、2027年2月7日に開催予定の第69回グラミー賞の前後に機能を発表する可能性があります。ただし、提供時期と価格は確定していません。
Spotifyは、機能の対象となる楽曲を増やすため、Universal Music Groupと個々のアーティストにも働きかけています。











