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水道水を5分間沸騰させ、冷ましてからろ過する方法で、ナノ・マイクロプラスチック(NMPs)を減らせる可能性があります。実験では、炭酸カルシウムを多く含む硬水で、浮遊する粒子の最大90%が除去されました。水の硬度によって効果に差があり、軟水では除去率が約25%でした。

煮沸で粒子を取り込む仕組み

硬水にはカルシウムなどのミネラルが多く含まれます。加熱すると炭酸カルシウムが結晶状の固形物として析出し、やかんの内側に付く水あか(スケール)になります。

実験では、この析出物が成長する過程でプラスチック粒子を包み込み、水中から取り除きやすくしました。研究チームは、煮沸後にできた固形物を水から分け、浮遊するプラスチックの量を測定しています。

水が冷めた後、コーヒーフィルターなどの簡単なろ材や、茶こしに使われるステンレス製の網でこすと、粒子を含む固形物を取り除けます。

水の硬度で除去率に差

硬水を使った実験では、炭酸カルシウム濃度が水1リットルあたり300ミリグラムの条件で、浮遊するNMPsの最大90%が除去されました。濃度が水1リットルあたり180ミリグラムの条件では84%、80ミリグラムでは34%でした。

炭酸カルシウム濃度が水1リットルあたり60ミリグラム未満の軟水でも、煮沸によって約25%が除去されました。

これらの結果は、硬度が高い水ほど煮沸後に多くの固形物が生じ、粒子を取り込みやすかったことを示しています。実験では中国・広州の硬水を採取し、NMPsを加えて5分間煮沸した後、冷ましてから浮遊粒子を測定しました。

実験で調べた条件と粒子

研究チームは、硬水と軟水の双方にナノ・マイクロプラスチックを加えて試験しました。ナノ・マイクロプラスチックは、直径が0.001ミリメートル程度の小さな粒子から、5ミリメートルまでの粒子を含む呼称です。

水道水からポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレートの微小片が検出された研究もあります。今回の煮沸・ろ過実験では粒子を加えた水を扱い、硬度や炭酸カルシウム濃度による除去率の違いを調べました。

研究チームは、さらに多くのナノプラスチック粒子を加えた試験でも、粒子数が減ることを確認しました。論文は、煮沸した水を飲むことが長期的な曝露を減らす手段になり得ると述べています。

健康影響の研究と今後の検討

飲料水中の微小プラスチックが健康に及ぼす影響は、研究が続いている段階です。既存研究では、摂取した粒子が腸内細菌叢に影響する可能性が指摘されています。

研究チームは、より多くの試料を使って、煮沸水が体内へのNMPs摂取を減らす効果をさらに調べる必要性を述べています。