
政府軍が海峡周辺で攻勢
サウジアラビアの支援を受けるイエメン政府軍は、紅海とアデン湾を結ぶバブ・エル・マンデブ海峡周辺を「確保した」と主張しました。フーシ派との戦闘が続く中での発表で、政府は領土奪還を掲げる大規模な攻勢を始めています。
イエメン政府軍の軍事報道官によると、政府側のジャイアンツ旅団とナショナル・シールド部隊は、海峡を見下ろす紅海沿岸の町ドゥバブでフーシ派戦闘員を包囲しました。政府側は、町の空港を掌握し、港湾都市モカへ通じる道路を遮断したと説明しています。
一方、フーシ派が運営するメディアは、ドゥバブ周辺で政府軍が前進したとの主張を否定しました。イエメンの情報相モアマル・アル=エリヤニは海峡の実効支配を確保したと述べましたが、政府側の別の関係者は近くの軍事基地で戦闘が続いていると話しています。
海峡は紅海とインド洋を結ぶ要衝
バブ・エル・マンデブ海峡は、アラビア半島のイエメンとアフリカのジブチの間にあります。北側の紅海はスエズ運河を経て地中海につながり、海峡の南側にはアデン湾が広がります。
この位置関係により、海峡は紅海からアデン湾、インド洋へ向かう船舶の通過点です。アジアと欧州を結ぶ航路では、スエズ運河を通る船も海峡を経由するため、周辺での戦闘は国際的な海上交通にも関わります。
政府軍が海峡沿岸の拠点を押さえれば、フーシ派が船舶の通航を妨げる能力を制約する可能性があります。ただし、ロイターが報じた分析では、フーシ派は海岸沿いのさらに北や内陸から無人機で船舶を狙うことができ、沿岸部の奪還だけで脅威がなくなるわけではありません。

政府は複数の戦線で攻勢
イエメン政府の大統領指導評議会議長ラシャド・アル=アリミは日曜日、フーシ派が支配する全地域の奪還を目指す作戦の開始を発表しました。政府は首都サヌアを含む複数の戦線で作戦を始めたとしています。
サヌアは2014年にフーシ派が掌握した首都です。その後、2015年には政府の支配回復を目指すサウジ主導の連合軍が介入し、内戦は長期化しました。
サウジ主導の連合軍は、攻勢を支援する空爆で「高価値」標的を300か所以上破壊したと発表しました。サウジ側も月曜日、イエメンで数百の標的を攻撃したと説明しています。

戦闘の拡大で民間人にも被害
フーシ派は、サウジアラビアによる攻撃への報復として、リヤドとクライス地域にあるサウジアラムコの石油施設を弾道ミサイルと無人機で攻撃したと主張しました。政府側の攻勢とサウジ軍の空爆に対し、フーシ派もサウジの施設や船舶を標的にするとしています。
イエメン政府の保健省によると、8月6日以降の戦闘で少なくとも959人が死亡し、5,000人が負傷しました。国連は、戦闘によってさらに19万7,000人が避難したとしています。
ドゥバブ周辺では政府側が掌握を主張する一方、フーシ派は前進を否定し、軍事基地付近の戦闘継続も伝えられています。海峡周辺の戦況と、サヌアやサウジアラビアの施設を含む他の戦線での攻撃が続いています。











