
灘五郷で12月にデマンド型の実証運行
日産自動車と神戸市は、2026年12月8日から18日まで、神戸市の灘五郷・酒蔵エリアで自動運転モビリティサービスの実証実験を行います。実施日は土曜、日曜、月曜を除きます。 2025年度の酒蔵周遊型から、利用者がスマートフォンで予約・配車するデマンド型へと運行方式を変えます。
車両は「セレナ」をベースにした自動運転開発車両で、SAEレベル2相当です。セーフティドライバーが同乗します。 実施主体は神戸市と日産で、灘五郷酒造組合が協力し、Moplusがサービス運営体制の構築を支援します。
運行エリアを広げる今回の実証では、自動運転の技術検証に加え、観光エリアの回遊性、地域活性化の可能性、サービスに対する社会受容性を検証します。 神戸市は、地域住民や観光客の移動ニーズを把握することも実証内容に挙げています。
横浜から2地域の車両を遠隔監視
今回の運営面の検証では、横浜に設けた遠隔管制室1カ所から、神戸の灘五郷エリアと横浜のみなとみらい・関内エリアを走る自動運転車両を一元的に遠隔監視します。 神戸での実証と並行して、離れた地域の運行を同じ管制室から扱う体制を試します。
Moplusは、サービス運営体制の構築支援を担当します。 地域に根差した運行オペレーションと広域での遠隔運営を両立するサービスモデルの確立を、同社は本実証で目指すとしています。
神戸市は、新しい技術を通じた地域の活性化や魅力向上に加え、将来の公共交通における運転手不足への対応、交通手段の確保を課題として挙げています。 2025年度の実証運行で得た知見をもとに、2026年度はエリアとサービス内容を拡大します。
レベル2では運転者が監視と対応を担う
SAEレベル2の部分的な運転自動化では、システムが車両の縦方向と横方向の制御を担う一方、運転者は運転タスクに関与し、システムを監視します。 車両の周囲にある物体や出来事を検知し、システムが適切に対応しない場合の応答も運転者の役割です。
システムの限界や故障、車両の運行条件の範囲外となる状況では、運転者が運転タスクの一部または全部を引き継ぐことが想定されています。 ISOの技術仕様は、警報の有無にかかわらず、必要に応じて運転者がためらわず制御を再開できる状態を求めています。
今回の車両にはセーフティドライバーが同乗します。 そのため、この実証でいう自動運転は、車両に運転を任せて乗員が監視から離れる方式ではなく、運転者が監視と必要時の操作を担うレベル2相当として行われます。
試乗募集と神戸市の今後の目標
試乗モニターの募集は2026年10月14日から11月13日までで、参加費は無料、募集人数は100人程度です。 応募者が多数の場合は抽選となり、当選者には神戸市から11月下旬ごろに結果を知らせます。
体験内容は、アプリでの配車予約、駅や酒蔵など指定場所間の試乗、遠隔管制システムの見学です。 集合・解散場所は神戸酒心館で、参加者は撮影、ヒアリング、アンケート調査への協力が求められます。 他の参加者との相乗りとなる場合があり、雨天時は車両への影響などにより中止することがあります。
神戸市は2027年度に自動運転の運行エリアを拡大し、有償運行を始めること、2030年度に地域住民の日常移動を支える公共交通として本格的な商用運用を目指すことを今後の展開に掲げています。 2026年度の実証では、車両の技術検証や利用者の移動ニーズの把握と並び、広域の遠隔監視体制も検証対象となります。










