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写真: Macobru / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons

知能よりも、集団に役立つ解決策が評価された

ノルウェーの大学生を対象にした実験では、認知能力テストの得点が高い人ほど、集団の計画課題でより良い解決策を出し、相手から高い敬意や評価を受けました。課題の成績を考慮すると、知能と地位の結び付きはほぼ消えました。知能は課題の成績を通じて地位と結び付くパターンが見られました。

研究で測った地位は、収入や職業による社会経済的地位ではなく、相手から受ける敬意や称賛、リーダーシップ、集団への有用性です。他者から自発的に与えられる敬意に基づく地位は、恐怖や威圧によって得る地位とは区別されます。

この結果は、集団内で知能が評価される際、知能そのものへの印象だけでなく、他者に役立つ働きも関係する可能性を示しています。ただし、実験で直接調べたのは短時間の計画課題と相手からの評価です。

175人が冬の食料集めを想定した課題に参加

実験には、平均年齢約23歳のノルウェーの大学生175人が参加しました。参加者は16問の認知能力テストに回答し、文字・数字の並び、図形のパターン、言語的な論理問題、立体図形の回転という4種類の課題に取り組みました。

続いて参加者はペアになり、「冬に備えた食料集め」を想定した課題に取り組みました。採集時間を増やすと食料が増える一方、疲労も大きくなる設定で、食料と疲労のバランスが最もよくなる採集時間を考えました。

ペアの参加者は5分間、それぞれ独立して解答を考えた後、1人ずつ1分間で方針と理由を相手に説明しました。研究者は課題の成績を、集団に役立つ計画を立てる能力の指標として扱い、その後、参加者同士が相手の知能や地位を評価しました。

課題成績を介して地位との関連が表れた

認知能力テストの得点が高い参加者ほど、食料集めの課題でも成績が高い傾向にありました。この関連の標準化効果量は0.44で、課題成績と相手から受ける地位評価の関連は0.28でした。

課題成績を考慮する前の、認知能力と地位評価の全体的な関連は0.16で、統計的有意水準にはわずかに達しませんでした。課題成績を分析に加えると、認知能力と地位の直接の関連は0.03まで下がりました。一方、認知能力から課題成績を経て地位につながる間接的な関連は0.13で、統計的に有意でした。

相手の知能をどれほど正確に見積もれるかも分析されました。実際のテスト得点と相手による知能の推定には0.37の関連があり、1分間の説明を聞いた相手は、その人の認知能力をある程度見分けていました。

知能の進化をめぐる説明と今回の検証

人間の知能が進化した理由については、道具作りや狩猟、厳しい気候への対応といった生態学的課題を重視する説明があります。一方、集団内の競争や協力関係を重視する説明では、他者と同盟を組み、集団の目標達成を助ける能力が重要だったと考えます。

生態学的な環境の変化だけでは、人類の系統で起きた認知能力と協力の大きな発展を説明しにくいという議論もあります。Kim Sterelnyは、人類が独自の採食様式を作り、その社会的な環境にも応答したという、社会と生態の両方を含む見方を示しました。生態環境は選択に影響しますが、人々の関係や技術、情報も個人が直面する機会や危険を変えると論じています。

今回の実験は、祖先の環境や知能の進化そのものではなく、現代の大学生が短い計画課題で示した能力と、相手からの評価を調べました。この結果は、知能の得点だけで地位が高まるというより、集団に有用な解決策を出すことを通じて評価されるという仮説に沿っています。