英国で10月に登録された新車のうち、バッテリーだけで走る電気自動車(BEV)は49,155台で、市場シェアは32%でした。登録台数は前年同月から54%増え、単一の動力種別としてガソリン車やハイブリッド車などを上回りました。欧州の主要国でも電気自動車の販売が伸びています。
10月のBEV登録は49,155台
BEVは、ガソリン、ディーゼル、ハイブリッドを含む各動力種別の中で最も大きなシェアを得ました。
英国の自動車業界団体New AutoMotiveのベン・ネルムズCEOは、10月は新車のほぼ3台に1台がBEVで、販売台数は前年から半分以上増えたと述べています。同氏は、電気自動車の普及が家計の走行費用や石油価格の影響に関わるとの見方も示しました。
10月のメーカー別では、起亜、BMW、フォルクスワーゲン、BYDが英国のBEV市場をリードしました。テスラは9月の販売台数が多かった後に落ち込んだ一方、年初からの累計シェアでは9.53%で首位です。起亜は6.9%、BYDは6.8%でした。
年間シェアは2023年から上昇
英国のBEV市場シェアは、2023年に16.5%でした。登録台数は314,687台で、前年から約5万台増え、年間の過去最高を記録しました。
2024年はBEVの登録が381,970台となり、新車市場の19.6%を占めました。シェアは前年から3.1ポイント上がったものの、同年のメーカー向け目標22%には届きませんでした。
2024年の登録増加は、主に法人やフリート(企業などが保有する車両群)の需要によるものでした。民間購入者による登録は前年比8.7%減の746,276台で、民間の新車購入に占めるBEVは約1割でした。一方、法人・フリートではBEVの登録が前年より約64,000台増えています。
メーカーには年ごとのZEV目標
英国のゼロエミッション車(ZEV)義務制度は、新車の登録に占めるゼロエミッション車の割合について、自動車メーカーごとに年間目標を設けています。乗用車の目標は2024年に22%、2025年に28%、2026年に33%と段階的に上がり、2030年には80%となります。
制度上の目標はメーカーの登録台数を基準に適用され、ガソリン車やディーゼル車、ハイブリッド車などの非ZEVには、登録1台ごとに枠(allowance)が必要です。メーカーは割り当てられた枠を超えないように登録を管理し、目標を上回ってZEVを登録すれば余剰枠を得られます。
目標を超えたメーカーは、余剰枠を最大3年間繰り越したり、他社に売買したりできます。未達の場合も、将来分の枠を上限付きで借りる方法や、別の制度枠との交換が用意されています。借りた枠は年3.5%の複利を付けて返済します。2025年の制度改正では借り入れ可能な期間が2029年まで延長され、返済期限は2030年となりました。
未達分には枠の調達か支払い
メーカーは、登録台数の調整や枠の売買、繰り越し・借り入れなどを使って目標への適合を図ります。それらを使っても目標を満たせない場合は、コンプライアンス支払いが必要です。2025年の改正では、メーカーが適合するための柔軟な手段が追加され、支払い額も引き下げられました。
制度には、ZEVの登録目標に加えて、非ZEVの二酸化炭素排出量に関する基準もあります。メーカーは登録した非ZEVの排出量に応じた枠を提出し、基準を超える場合は追加の枠を得るなどして対応します。
こうした制度の目標は、メーカーの年間登録構成に適用されます。10月の32%は英国の新車市場全体で見た単月のBEVシェアであり、年ごとのメーカー別目標とは集計の範囲が異なります。











