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フランスの成人147人を対象にした4週間の無作為化比較試験で、集中注意瞑想と自己探究瞑想の両方が、待機群より抑うつ症状を大きく減らしました。症状の変化に統計的有意差はなく、探索的分析では、集中注意では思考を距離を置いて捉える力、自己探究では人とのつながりが、それぞれ異なる心理過程として関連しました。

2種類の瞑想を4週間比較

参加者は集中注意、自己探究、待機の3群に無作為に割り当てられ、各群の最終分析人数は49人でした。参加者はうつ病やほかの精神疾患の診断を受けておらず、精神科の薬を服用中の人や瞑想経験者は対象外でした。

集中注意瞑想では呼吸などに注意を向け、考えがそれたと気づいたら対象に戻します。自己探究瞑想では、自分の考えや信念がどこから生じ、感情や行動にどう関わるかを問い直します。この試験の自己探究プログラムは世俗的な内容で、仏教の教えは含みませんでした。

両プログラムは4週間で、週1回の60分のオンライン集団セッションを5回行い、週5日、1日20分の個人練習も組み合わせました。開始前と終了後に、抑うつ症状や認知的脱中心化などを自己報告式の尺度で評価しました。

症状の変化と手法ごとの違い

両瞑想群では待機群より抑うつ症状とアイデンティティ脅威が大きく低下し、思考や感情を自分そのものと同一視せずに眺める認知的脱中心化も高まりました。これらの結果に、2種類の瞑想群間で有意差はありませんでした。

機能不全的態度は、集中注意群で待機群より大きく低下しましたが、自己探究群では同様の差が確認されませんでした。人間や自然とのつながりについては、群間の全体的な差は有意ではありませんでした。

一方、開始前と終了後を群ごとに比べた探索的分析では、自己探究群だけで人間や自然とのつながりが高まりました。集中注意群では認知的脱中心化の上昇が抑うつ症状の低下を統計的に説明し、自己探究群では人とのつながりの上昇がアイデンティティ脅威の低下の一部を説明しました。

認知的脱中心化を調べた先行研究

認知的脱中心化は、自分の考えや感情を一時的な心の中の出来事として観察する力を指します。先行研究の一つは、過去にうつ病を経験した成人227人を、マインドフルネス認知療法(MBCT)、リラクゼーションの集団療法、通常治療の3群に割り当て、脱中心化と抑うつ症状を治療前・中間・終了時に自己報告で測りました。

その研究では、中間時点から終了時点にかけて脱中心化が高まった人ほど、治療前から終了時までの抑うつ症状の低下が大きい傾向がありました。この関係はMBCT群と通常治療群で見られ、リラクゼーション群では見られませんでした。

脱中心化が高まった参加者は、治療群にかかわらず、その後の4回の追跡評価で再発・再燃が最も少ない傾向でした。ただし、脱中心化の変化に関する分析は該当者数が少ないため探索的とされ、MBCTに限らない関連として報告されています。

MBCTの再発予防研究との違い

今回の4週間試験は、精神疾患の診断を受けていない成人を対象に、瞑想単独の2形式を待機群と比べ、抑うつ症状などの開始前後の変化を調べました。

別の無作為化試験では、うつ病を3回以上経験し、現在は寛解状態にある人を対象にMBCTを調べました。MBCTは認知療法の心理教育と瞑想練習を組み合わせる治療で、この試験では心理教育のみの群と通常治療群も設け、8週間のクラスを実施しました。

その試験は274人を割り当て、255人を追跡分析しました。全参加者では、12カ月間の再発リスクについてMBCTが心理教育のみ、または通常治療より有意に優れる結果は得られませんでしたが、小児期のトラウマが強い参加者では、MBCT群の再発リスクが比較群より低い結果が報告されました。

結果を読む際の条件

今回の試験では評価項目が自己報告に基づき、待機群の参加者は治療を受けていないと知っていました。研究チームは、期待の影響や自己報告の偏りが結果に関わる可能性を挙げています。

瞑想プログラムの指導者は、研究の筆頭著者でもありました。また、待機群では20人が途中で離脱した一方、瞑想群の離脱者は各群4〜5人で、研究は事前登録されず、長期追跡もありませんでした。

参加者の平均的な抑うつ得点は臨床的な範囲より低く、参加者の多くは女性でした。今回の4週間の結果は、診断を受けた人への治療効果や、長期的な再発予防を直接調べたものではありません。