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オランダの食品技術企業Fooditiveは、砂糖のかさや機能を保てる低カロリー甘味料「5-KDF」の米国での事業化に向け、大手原料メーカーと協議しています。米食品医薬品局(FDA)への安全性通知は審査中で、商業利用の時期や表示上の扱いはFDAの回答に左右されます。

砂糖の機能を補う希少糖として開発

5-KDF(5-ケト-D-フルクトース)は、ワイン、酢、はちみつなどに微量含まれる希少糖です。Fooditiveは果糖を酵素で変換して製造しており、リンゴや洋ナシの加工副産物を原料にできます。

Fooditiveによると、5-KDFのカロリーは1グラム当たり1.4キロカロリーで、砂糖の1グラム当たり4キロカロリーより少なく、甘さは砂糖の約70%です。水に溶ける単糖で、焼き菓子や冷菓、菓子、清涼飲料などへの利用を想定しています。

Fooditiveは、5-KDFは焼成時に砂糖のように焼き色が付き、酸性飲料でも安定するとしています。創業者兼CEOのモアヤド・アブショケディム氏は、砂糖を減らす際の課題は甘さだけでなく、かさや製品中での働きも置き換えることだと述べています。

タガトースのクッキー試験が示す置き換えの難しさ

砂糖の代替候補を考える際、別の希少糖であるタガトースのクッキー試験は、甘さ以外の性質も変わり得る例です。2008年の研究では、砂糖の25〜100%をタガトースに置き換えた生地の性質は、砂糖を使った対照と似ていました。

一方、タガトース入りのクッキーは対照より硬く、色が濃く、広がりが小さくなりました。53人のパネルによる評価では、タガトース100%のクッキーの褐色は好まれたものの、甘さは好まれませんでした。砂糖の半量を置き換えたクッキーは、全体的な好ましさで対照と同等でした。

この試験はタガトースを対象としており、5-KDFの食感や嗜好を測ったものではありません。Fooditiveが説明する5-KDFの焼き色や酸性飲料での安定性は、商業製品の配合試験に基づく性能評価とは区別されます。

発酵設備で製造を実証、複数社との提携を検討

Fooditiveはイタリアの受託製造会社で、リンゴと洋ナシの加工副産物を原料に、容量75立方メートルの発酵設備を使った製造を約3カ月試しました。同社によると、この試験では、品質が変動しやすい副産物を使いながら品質管理できることを確認しました。

Fooditiveはこの結果を踏まえ、200立方メートル規模への拡大が可能と見込んでいます。自社で製造設備を整えず、製造や市場参入を担う既存の原料メーカーに技術をライセンスする方針です。

協議中の大手原料メーカーとの提携では、相手側が製造と市場参入を担い、Fooditiveが技術と継続的な改良を担当する形を想定しています。用途ごとに複数のライセンス契約を結ぶ考えで、米国で2〜3社の製造パートナーを持つ可能性にも触れています。

FDA通知は審査中、表示と市場試験も焦点

Fooditiveは2024年に5-KDFについて自社判断によるGRAS(意図した条件で一般に安全と認められる状態)判定を得たと説明し、2026年1月にFDAへ通知を提出しました。FDAの登録情報によると、通知番号は1326で、用途は乳児用調製粉乳・食品などを除く食品カテゴリーの甘味料および増量剤です。FDAの回答は保留中です。

GRAS通知は、食品成分を意図した条件で安全と判断した人がFDAへ知らせる任意の手続きです。FDAは通知を受けて、安全性の結論の根拠に疑問があるかなどを評価し、「根拠を疑わない」「根拠が不十分」「通知者の要請で審査を終了」のいずれかに相当する回答をします。

GRASの判断は、成分が使われる条件に限られます。FDAの回答が「根拠を疑わない」であれば、通知者の安全性判断を疑わないという意味です。食品表示を含む別の論点に触れる場合もあります。Fooditiveは米国での商業利用をFDAの回答後とし、砂糖の表示欄や「砂糖不使用」表示で有利な扱いを受けられるかは未定です。

Fooditiveはニューヨーク州北部で事業基盤を築くことも検討しています。リンゴ加工副産物の利用やコーネル大学との連携を視野に入れ、今後1年で市場向けの用途試験を3〜4件実施し、実際の製品配合での反応を得たいとしています。