Microsoft-Decision-1をFoundryで提供
Microsoftは、分類や優先順位付けなどに使う意思決定モデル「Microsoft-Decision-1」を公開しました。Microsoft Foundryで利用でき、OpenRouterでも近く提供する予定です。
意思決定モデルは、文章を自由に生成する大規模言語モデル(LLM)とは異なり、ソフトウェアが処理しやすい構造化された結果を返すよう設計されています。Microsoftは、入力の振り分け、分類、優先順位付け、検証、ワークフロー制御を用途に挙げています。
MicrosoftのAchint Srivastava副社長は、意思決定モデルが低コストで分類や判断を行う用途に向くと説明しました。同社は、既存のアプリやAIエージェント、業務フローに組み込むモデルと位置付けています。
ベンチマークと料金を公表
Microsoftによると、Microsoft-Decision-1は36種類のベンチマークで正解率83.5%を記録し、比較対象の中で最も高い結果でした。同社は、検証に使った約15万件の質問が学習に含まれないよう管理したと説明しています。
Microsoftは、自社の測定で同モデルがH2O-Lightning-4B v1.1より2.5倍速く、GPT-6 Solより35倍速かったとしています。The Registerは、同モデルがJevより2.8倍速いというMicrosoftの比較結果も報じました。
Microsoftの料金表では、入力トークンは100万トークン当たり0.042ドルで、出力トークンは無料です。同社は、GPT-6 Solと比べてテキスト分類の費用が20分の1未満になるとも主張しています。
意思決定モデルと分類器の違い
分類器は、入力をあらかじめ定めた種類に振り分ける機械学習モデルです。The Registerは、確率に基づく分類器は以前から構築できたと指摘し、近年は各社が「意思決定モデル」を相次いで打ち出していると伝えました。
UCLAの研究者らは、LLMに例を示して分類させる「インコンテキスト学習」を調べ、単純な二値分類でも予測の境界が不規則になる場合があると報告しました。
同研究では、直線で分けられる課題でも、調査対象のLLMは滑らかな境界を作りにくく、従来型の分類手法とは異なる傾向を示しました。研究者らは、微調整や例の提示方法を変えて境界を滑らかにする方法も検討しています。
この研究は、LLMに例を与えて分類させる方法の性質を扱っており、Microsoft-Decision-1を評価したものではありません。
初版はQwenを基盤にし、後続版を変更へ
初版のMicrosoft-Decision-1は、Alibaba Cloudが開発するQwenシリーズの「Qwen3.5-9B」を基盤にしています。Microsoftは、次の版では自社モデルとOpenAIのモデルを基盤にすると説明しました。
Qwen3.5-9BのライセンスはApache License 2.0です。このライセンスは、モデルの複製、改変、再配布を認めています。再配布には、ライセンスの添付、変更箇所の表示、著作権・特許・商標に関する通知の保持などが条件となります。










