
RivianのRJ・スカリンジCEOは、自動運転技術が進めば、現在のSUVやピックアップトラックとは大きく異なる車両を設計できるとの考えを示しました。Rivianは運転支援ソフトの開発を進めており、将来は自動運転対応のR2を配車サービスにも展開する計画です。
自動運転を前提にした車両設計
スカリンジ氏はTechCrunch Disruptで、R2やR3の先にある個人所有の自動運転車を考えると、車両の形や乗車体験に新たな設計の余地が生まれると述べました。自動運転で可能になる体験に期待を示し、今後10年の交通の変化にも関心を示しました。
Rivianの現行ラインアップは、R1シリーズのSUVとピックアップトラック、量産立ち上げを進めるR2 SUVなどです。スカリンジ氏はR3の次にあたる車両をR4と呼びました。
車両設計と自動運転の関係は、将来構想に限りません。Zooxのロボタクシーは運転席やハンドルを設けず、乗客が向かい合う座席配置を採用しています。前後どちらにも走行できる車体や、混雑した歩道側へ張り出さない地下鉄型のドアも備えています。
個人所有を中心に見るRivianの構想
スカリンジ氏は、米国で走行する車の走行距離の95%が、個人または世帯が所有する車によるものだと述べました。この割合が将来90%や80%に下がる可能性にも触れつつ、個人所有車が走行の大半を占めるとの見方を示しました。
この見立てを踏まえ、Rivianはロボタクシーに加え、個人所有の自動運転車も構想しています。スカリンジ氏は、完全自動運転が実現した場合も走行の多くを個人所有車が担うと考え、その前提で新しい車両デザインを思い描いています。
RivianはUberの配車アプリで利用できるR2のロボタクシー版を計画しています。スカリンジ氏によると、同社が目指す自動運転車の利用形態には、配車サービスだけでなく個人所有も含まれます。
運転自動化レベル4が示す範囲
自動運転レベル4は、米国自動車技術者協会(SAE)の区分で、定められた条件下では運転者がリスクを抑えるために運転を引き継ぐ必要のない自動運転を指します。レベル3では、システムから警告を受けた場合などに、人が運転を引き継ぐ必要があります。
SAEの区分は車両全体に一律で適用されるのではなく、道路上で実際に作動している自動運転機能に適用されます。同じ車が異なる自動化レベルの機能を備えていても、その時点で使われている機能によってレベルが決まります。
Rivianが現在提供している運転支援機能では、運転者は前方を監視し続ける必要があります。同社は年末までに、運転者の監視下で出発地から目的地まで介入なしに走行する「ポイント・ツー・ポイント・ナビゲーション」を実現するとしています。完全自動運転に向けた開発も進めていますが、自動運転ソフトの方式を数年前に大きく見直したばかりで、量産拡大を目指すR2の生産も進行中です。
過去の構想と量産化への課題
自動運転と電気自動車を組み合わせれば、従来の乗用車とは異なる車体が広がるという構想は、約10年前にも自動車業界で語られていました。メルセデス・ベンツはカプセル型の車両などを提案し、トヨタなどは車内を移動する部屋のように使う案を描いていました。
しかし、当時の新しい車両案はコンセプトや試作の段階にとどまりました。自動運転の開発に想定以上の時間がかかったほか、メーカー各社は新しい種類の車両の製造や販売にも難しさを抱えていました。
現在は複数の都市でロボタクシーが走行し、電気自動車のモーターやバッテリーの部品価格も下がっています。Rivianを含むメーカーが量産の経験を積む一方、同社はR2の生産拡大と自動運転ソフトの開発を進めています。










