サウジアラビア南西部の一部地域で危険レベルが2に引き上げられました。外務省は、アシール州のアブハー国際空港への攻撃で外国人2人が死亡し、サウジアラビア人を含む28人が負傷したと公表しました。イエメンとの国境地帯ではレベル3の渡航中止勧告が続いています。
南西部などをレベル2に引き上げ
対象は、アシール州、ナジュラーン州、ジャーザーン州のうちイエメン国境地帯を除く地域と、マッカ州のアシール州・ジャーザーン州に接するAl Qunfudhah、Al Urdiyatの2地区です。外務省は、これらの地域を不要不急の渡航を止めるよう勧告するレベル2に引き上げました。
外務省は引き上げの背景に、ホーシー派によるエネルギー関連施設や空港へのドローン・ミサイル攻撃が続いていることを挙げています。サウジアラビア民間航空局は10月7日、アブハー国際空港への攻撃で外国人2人が死亡し、サウジアラビア人を含む28人が負傷したと公表しました。
外務省によると、イエメンでは10月4日に正統政府がホーシー派への軍事行動開始を表明し、サウジアラビア主導の連合軍もイエメン国軍への作戦支援を続けると発表しました。外務省は、これに伴いホーシー派がサウジアラビアへの攻撃を強めているとして、攻撃頻度が高い国境地帯に近づかないよう呼びかけています。
イエメン国境地帯はレベル3を継続
ジャーザーン州、アシール州、ナジュラーン州、東部州のイエメン国境地帯では、渡航を止めるよう求めるレベル3の勧告が続いています。外務省は、目的を問わずこれらの地域への渡航を止めるよう求めています。
サウジアラビア当局は、東部州ハフル・アル・バーティンとカフジ地区、北部国境州全域、ジョウフ州のイーサーウィーヤとヒダイサ地区、タブーク州のハトラ・アンマールとハキル地区について、国境から10キロ以内を立入禁止区域に指定しています。当局は砂の障壁や立入禁止標識を設置しており、違反した場合は目的にかかわらず処罰される可能性があります。
ホーシー派はイエメン北部のサアダ周辺を拠点とするシーア派勢力です。同勢力は2014年に首都サヌアを制圧し、人口の多い地域の大部分を掌握しました。サウジアラビアは、同勢力が南部国境地帯で勢力を強めることを避けるため、2015年にイエメン政府を支援する軍事介入を始めました。2022年4月の停戦成立後、本格的な戦闘は止まっていましたが、外務省によると、2026年7月以降はサウジアラビアへの攻撃が続いています。
危険レベルが示す渡航勧告
外務省の危険レベルは4段階です。レベル1は「十分注意してください」、レベル2は「不要不急の渡航は止めてください」という勧告です。レベル3は「渡航は止めてください」という渡航中止勧告、レベル4は「退避してください。渡航は止めてください」という退避勧告です。
サウジアラビアでは、イエメンとの国境地帯がレベル3、南西部など一部地域と北部国境州のイラク国境地帯がレベル2です。それらを除く地域ではレベル1が続いています。外務省はテロの潜在的脅威があるとして、安全に注意するよう求めています。
外務省は、ホーシー派による攻撃のほか、過去の襲撃や爆発、銃撃なども挙げ、観光施設、ホテル、商業施設、公共交通機関など人が集まる場所で警戒を促しています。
滞在中の警戒と渡航登録
ホーシー派は2026年8月、イエメンのモカ港をミサイルとドローンで攻撃したと発表しました。現地メディアによると、攻撃で兵士4人と民間人3人が死亡し、民間人15人以上が負傷しました。同勢力はサウジ南西部ジザンのサウジアラムコ製油所も攻撃したと発表しました。サウジエネルギー省によると、施設で火災が起きましたが、けが人はいませんでした。
外務省は、テロや誘拐は場所を問わず起こり得るとして、渡航中は海外安全情報や報道などから最新情報を入手するよう勧めています。外務省は、外出先で周囲の不審者や不審物に注意し、宗教施設や人の集まる場所では非常口を確認すること、移動経路や時間を固定しないことも求めています。
3か月以上滞在する場合は在留届、3か月未満の旅行・出張では「たびレジ」への登録を外務省が案内しています。登録者は安全情報の受信や緊急時の連絡、安否確認などを受けられます。









