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旅行先の推薦に、コンテンツベース、協調フィルタリング、知識ベースの3方式を組み合わせるシステムが提案されています。個人の好みや旅行の条件を反映し、家族や友人などグループ向けの候補も作ります。

3方式を組み合わせて個人の条件に対応

推薦の対象となるのは、次の旅行先です。システムは利用者の評価プロフィール、個人的な関心、旅行先に関する具体的な要望をもとに、個人向けの候補を作ります。

その際に使うのが、コンテンツベース、協調フィルタリング、知識ベースの各方式です。単一の方式ではなく、3つを組み合わせたハイブリッド方式として設計されています。

旅行先の推薦では、観光地の候補だけでなく、交通手段や宿泊先、観光スポットなども推薦対象になり得ます。観光スポットは博物館、公園、映画館、飲食店、商業施設など幅広く、旅行者がネット上の情報から希望に合う場所を選ぶには、多くの候補を絞り込む必要があります。

異なる種類の旅行情報を扱う難しさ

観光に関する情報には、旅行商品やサービスの説明・統計のほか、旅行者が利用した後に残す評価や意見があります。スマートフォンやオンラインサービスの普及により、こうした情報は複数の情報源から得られます。

情報の形式も一様ではありません。テキストや画像、動画、移動経路などがあり、データを集めた端末や作成者の属性によっても違いが生じます。

こうした異なる情報を統合し、利用者の好みや旅行中の状況を捉えることは、観光地推薦の課題です。3方式を組み合わせるシステムは、評価プロフィール、関心、個別の要望を推薦に使います。

グループでは個人の候補を集約

旅行は複数人で行うことも多いため、このシステムは個人向けに作った推薦をグループ向けの候補へ集約します。家族や友人など、複数人の希望を一つの推薦にまとめる設計です。

グループ向けの推薦を作った後、利用者が候補にフィードバックを送る機会も設けられています。個人の評価や関心を出発点にしながら、グループとしての推薦と利用者の反応を扱います。

グループの評価をまとめる方法には複数の考え方があります。別の研究では、全員の評価を足し合わせて合計の高い候補を選ぶ方法、一定の評価を超えた人数が多い候補を選ぶ方法、最低評価が高い候補を選ぶ方法、最高評価が高い候補を選ぶ方法が比較対象になっています。

試作システムで利用者が評価

提案された旅行推薦システムは、ウェブアプリの試作版として実装され、テスト利用者による評価を受けました。評価では、個人向けとグループ向けの推薦が有用とされ、3方式を組み合わせた方式が各方式を単独で使う場合より好まれました。

比較対象には、個人に合わせず人気順に並べた旅行先リストも含まれました。複数の推薦方式を組み合わせる価値は、個人向け・グループ向けの推薦と人気順リストとの比較から検討されました。

グループ推薦に関する別の実験では、大規模言語モデルが生成した候補は、評価を足し合わせる方式に近い傾向を示しました。一方、説明では評価の平均化に似た手順が語られることが多く、実際の推薦方法と説明が一致しない場合がありました。

同実験では、利用者間の類似性や候補の多様性など、説明に追加の基準が持ち出されることも報告されています。旅行先のグループ推薦では、候補の提示に加え、個人の評価の集約方法とその説明も検討対象になります。