会員データベースへの侵害を確認
旭化成セラピューティクスが運営する医療関係者向け情報サイト「Pharma DIGITAL」で、会員データベースが侵害され、個人情報が流出した可能性があります。対象となる医療従事者は最大約55万8000人で、従業員についても最大約700人分の情報が流出した可能性があります。
同社は2026年10月2日、サイトの運営と情報管理を委託する医薬情報ネットから、サイトと連携する会員データベースが侵害されたとの報告を受けました。同社はサイトを停止し、委託先と外部協力者を交えて原因と影響範囲を調査しています。
不正利用などは確認されていません。同社は関係当局に報告し、対象となる医療従事者にはメールで連絡する方針です。
流出の可能性がある情報
医療従事者について対象となるのは、氏名、所属施設名、施設住所、職種、診療科などです。このうち約4万4000人分には、メールアドレスも含まれる可能性があります。
従業員については、氏名、メールアドレス、写真が最大約700人分、対象となる可能性があります。
厚生労働省の2024年末時点の統計では、医師は347,772人、歯科医師は103,652人、薬剤師は329,045人です。3職種の人数を合わせると780,469人となり、流出対象の最大約55万8000人は、この合計のおよそ7割に相当します。ただし、統計の3職種と今回の対象者の範囲が一致するとは限りません。
医療従事者向けに示された対策
厚生労働省は医療機関に対し、不審なメールや添付ファイルへの基本的な対策を徹底するよう求めています。また、全職員への定期的なセキュリティ教育と、フィッシング対策を含む訓練を挙げています。
同省は、インシデント発生時の初動手順を明確にし、影響範囲の確認や関係機関・ベンダーとの連携体制を整えることも示しています。外部委託やクラウド利用では責任分担や契約条件を明確にし、重要システムへのアクセス制御などを行うよう求めています。
厚生労働省は、高性能AIによって医療情報システムや院内ネットワーク機器の脆弱性探索が容易になり、攻撃頻度が上がることを想定した注意喚起も行っています。医療機関向けの研修では、経営層や医療従事者など階層別の教育、院内研修用コンテンツ、インシデント時の相談・初動対応窓口を提供しています。
調査と連絡を継続
旭化成セラピューティクスは、委託先と連携して原因と影響範囲の調査を進めています。調査の進展に応じて、対象情報や影響範囲を整理します。
厚生労働省は、医療機関がサイバー攻撃を受けた場合やその疑いがある場合、所管省庁へ速やかに連絡するよう案内しています。同省は、個人データの漏えいまたはそのおそれがある場合、個人情報保護委員会への報告が必要になると説明しています。









