都民向けリーフレット画像
出典: keishicho.metro.tokyo.lg.jp

警視庁は10月21日、個人情報の漏えい後に想定される犯罪被害と防止策をまとめた、都民向け・事業者向けのデジタルコンテンツを公開しました。都民向けには詐欺や侵入窃盗などの事例と対策を、事業者向けにはサイバー攻撃への備えや被害が疑われる場合の対応を掲載しています。

都民向けに5種類の被害事例と対策

漏えいした住所や氏名、電話番号、金融資産、家族構成などが特殊詐欺に悪用される例があります。警察官などを装い、流出した情報を捜査に使うとしてキャッシュカードや通帳を預かろうとする手口や、投資話を持ちかけて金銭をだまし取る手口です。

住所や本人確認書類の画像、家族構成などが悪用され、強盗や侵入窃盗の標的にされたり、訪問業者を装って不要な工事を契約させられたりする事例もあります。対策として、自宅の施錠や補助錠、防犯設備の設置に加え、不審者やマーキングに気づいた場合の通報が挙げられています。

フィッシングでは、漏えいしたメールアドレスや電話番号に偽メール・SMSが届き、リンク先の偽サイトでログイン情報やカード情報を入力させる手口があります。また、漏えいしたパスワードを別のサービスでも使っていると、不正アクセスや資産の売却・送金につながる事例もあります。

電話の警戒と認証情報の管理

警視庁は、漏えいに気づいていない個人にも情報が悪用される可能性があるとして、電話の相手を警戒するよう促しています。電話やSNSで金銭の話が出た場合の相談先として、警察署や警視庁総合相談センターを案内しています。

警察庁推奨アプリは、警察庁が一定の基準を設けて認定し、利用を推奨する特殊詐欺対策アプリです。警察庁から提供される詐欺利用番号への発着信措置や、防犯情報の通知などを備え、無償で提供されます。

このアプリは、詐欺に使われた可能性の高い番号を要注意番号リストに基づいて判別し、発着信時に警告表示や遮断を行います。国際電話番号への対応はOSによって異なり、Androidではすべての国際電話番号、iOSでは詐欺利用番号などに該当する番号が対象です。

パスワードの使い回しや不正利用を防ぐ

都民向けの対策には、メールやSMSのリンクを安易に開かず、公式アプリやブックマークから正規サイトへアクセスする方法があります。パスワードは英数字や記号を含めて使い回さず、多要素認証やパスキーも活用するよう案内しています。

不正アクセスとは、第三者が他人のIDやパスワードでサービスを悪用したり、コンピューターへ不正に侵入したりする行為です。警察庁は、基本対策としてOSやソフトウェアを最新の状態に保つこと、認証情報を適切に管理すること、ウイルス対策ソフトなどを導入することを挙げています。

漏えいした情報は、詐欺やアカウントへの侵入以外にも悪用されることがあります。位置情報や行動履歴を使った脅迫・つきまとい、転居先を知られてストーカー被害が続く事例もあり、被害の記録や警察への相談、ネット上に公開された情報の削除依頼などが案内されています。

事業者には継続的な対策と早期相談を要請

事業者向けコンテンツでは、サイバー攻撃の情勢や確認事項、実施すべき対策のほか、被害が疑われる場合の対応方法を扱っています。警視庁は、機微な情報や大量の個人情報を扱う事業者に、セキュリティ対策の継続的な確認・見直しと、社員への適切な教育を呼びかけています。

不審な通信や情報流出の兆候を把握した際は、侵害経路を速やかに遮断し、証拠を保全したうえで、早期に警察へ相談するよう案内しています。