シロシビン投与後、統合失調症モデルの雌マウスで感覚フィルタリングが9日後も改善

シロシビンを1回投与したところ、mGlu5受容体を欠く統合失調症モデルの雌マウスで、感覚刺激を選別する機能の指標が改善し、その変化は投与9日後にも確認されました。一方、投与直後には同モデルのマウスで活動量などが増えており、急性反応と長期的な変化は異なる経過を示しました。
好奇心が、日常をおもしろくする

シロシビンを1回投与したところ、mGlu5受容体を欠く統合失調症モデルの雌マウスで、感覚刺激を選別する機能の指標が改善し、その変化は投与9日後にも確認されました。一方、投与直後には同モデルのマウスで活動量などが増えており、急性反応と長期的な変化は異なる経過を示しました。

研究では、感情の概念を整理する脳の仕組みを調べ、腹内側前頭前野に六方向の格子状パターンが現れることを報告しました。感情を二次元の空間として捉え、その中の移動に伴う脳活動を測定しています。

意識の根本にある「感じる主体」は大脳皮質ではなく脳幹で生じるという理論が、神経科学の論文で提案されました。痛みや麻酔、脳損傷の知見を根拠にした仮説で、意識の主要理論を検証した2025年の研究とも関係します。

シロシビンを投与したマウスでは、脳細胞の接続部である樹状突起スパインの形成と成熟が進み、幻覚様反応とは別の仕組みで神経回路が変化しました。この結果は、幻覚作用を伴わずに神経可塑性を促す治療薬の研究につながる可能性があります。実験はマウスで行われました。

研究チームは、殺虫剤クロルピリホスへの長期の居住曝露と、パーキンソン病リスクの上昇との関連を報告しました。マウスやゼブラフィッシュを使った実験では、神経細胞の損傷に、オートファジーと呼ばれる細胞内の再利用・清掃機能の障害が関与する可能性も示されました。

ドイツの若年成人を対象にした研究で、小児期の身体的虐待や情緒的虐待の経験と、脳の皮質や左扁桃体の構造との関連が調べられました。身体的虐待などは大脳皮質の薄さと結びつき、女性では情緒的虐待を含む経験と左扁桃体の小ささが関連しました。関連の現れ方は経験の種類や年齢、性別によって異なり、日常生活の機能との結びつきも一様ではありません。

中国南西部とフィリピン北部で報告されてきた「小人幻視」に、キノコの一種ランマオア・アジアティカ(Lanmaoa asiatica)が関与するとDNA解析で特定されました。このキノコから既知の幻覚性成分は見つかっておらず、研究チームは未特定の化合物が関係している可能性を調べています。人の姿が見える幻覚を比較的安定して引き起こすとされる点は、脳が視覚を形づくる仕組みを調べる手掛かりになり得ます。
マラソン中は、体内で作られるエンドカンナビノイドの一種であるアナンダミド(AEA)が段階的に増え、走り終えて45分後も高値を保ちました。100〜230キロのウルトラマラソン後にもAEAと2-AGが上昇し、長時間の運動に伴う気分の変化との関連が調べられました。

マウスの脳幹にある青斑核は、ノルアドレナリンを脳全体へ一様に送るのではなく、神経細胞の集団ごとに異なる領域へ信号を送っていました。学習課題で活動する細胞群も確認され、注意や行動に関わるこの神経系の働きを経路ごとに捉えた研究成果です。
パーキンソン病の成人294人を最長7年間追跡した研究で、身体活動の多い人ほど、思考・記憶と運動症状の悪化が緩やかな傾向が見られました。 週8時間を超えて活動したグループでは、認知機能テストの平均点がほぼ変化しませんでした。 ただし、運動が症状の進行を遅らせたと証明する研究ではなく、活動量と変化の関連を示したものです。

LSDを投与された人では、脳のアルファ波とベータ波の周波数が上がり、脳活動の信号はより複雑でフラクタルな構造を示しました。17人の脳磁図データを再解析した研究で、従来の「脳波が弱まる」という見方だけでは捉えにくい変化が報告されています。脳信号の変化と視覚上の模様との直接的な関連は実証されていません。
脳は一つの器官として働きますが、発生初期には前方と後方が別々の細胞集団から作られることを示す研究が発表されました。マウス胚とヒト幹細胞を使った実験では、前脳・中脳と後脳の細胞が異なる発生経路をたどり、後脳の運動ニューロンを培養下で作ることにも成功しました。

アルツハイマー病の研究では、中心的に扱われてきたアミロイドβ(Aβ)に加え、関連するペプチド「P3」の作用も調べられています。P3は長く無害と考えられていましたが、研究では凝集体を形成し、神経細胞に影響する可能性が示されています。

東北大学の研究グループは、マウスの運動学習の訓練後に迷走神経を電気刺激すると、数日後の学習成績が高まることを示しました。訓練中の成績がすぐに改善するのではなく、時間を置いて学習成績が向上しました。また、刺激によって生じた脳内の血液量の周期的な変動が大きい個体ほど、5日目の学習成績が高い傾向がありました。