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猫1,305匹を対象にした横断調査で、ヴィーガン食を1年以上続けた猫は、肉を使った食事の猫より過体重と判定される割合が低い傾向を示しました。ただし、差は統計的に有意ではなく、研究チームは探索的な結果として慎重に解釈するよう求めています。

1,305匹の食事と体重関連の状態を比較

調査では、飼い主が回答した、獣医師による健康評価などを分析しました。肉を使った食事の猫は1,178匹、ヴィーガン食の猫は127匹で、いずれも該当する食事を少なくとも1年間続けていました。

過体重の割合を比較すると、調整前の分析ではヴィーガン食群のオッズが肉食群より24%低く、年齢、性別、避妊・去勢の有無、活動量、給餌方法を考慮した分析では34%低い結果でした。

一方、どちらの推定値も統計的に有意ではありませんでした。ヴィーガン食群の数が比較的少なく、信頼区間も広いため、差があると確定できる結果ではありません。

他の体重関連疾患は比較が難しい

調査対象には、低体重のほか、変形性関節症や関節炎、椎間板疾患、運動機能の障害なども含まれていました。ヴィーガン食群では、これらの疾患に該当する猫は報告されませんでした。

該当例が少なかったため、これらの項目では食事群間の統計的な比較ができませんでした。低体重についてもヴィーガン食群で低いオッズが観察されましたが、統計的に有意ではありません。

生肉食の猫を加えた分析でも、体重関連の状態の割合はヴィーガン食群で低い傾向でした。研究チームは、症例数の少なさなどを踏まえ、結果を慎重に扱うべきだとしています。

調査結果は飼い主の回答に基づく

今回の研究は、2020年5月から12月に実施されたオンライン調査の回答を分析した横断研究です。猫の健康状態は、飼い主が報告した獣医師の評価を含む情報から把握されました。

この調査から食事と過体重の関連は示せますが、食事が体重の違いを引き起こしたとは結論づけられません。年齢や給餌方法などを考慮した分析は行われたものの、食事群を割り当てて長期間追跡する臨床試験ではありません。

2023年に発表された別の調査も、1年以上その食事を続けた猫について飼い主に尋ねたものです。1,369匹を対象とし、年齢、性別、避妊・去勢の有無、主な飼育場所を考慮した分析では、複数の健康指標でヴィーガン食群のリスクが低い傾向でしたが、低下はいずれも統計的に有意ではありませんでした。

過去の臨床検査とアンケート研究

同じ2023年の研究が紹介した過去の調査では、ヴィーガン食の猫15匹を無作為に選び、臨床検査と血液検査を実施しました。15匹中12匹は理想体重、3匹は過体重と報告されています。

この検査では、血液検査などで食事に関連する異常は検出されませんでした。ただし、15匹の検査結果だけでは、食事群の違いや長期的な健康への影響を評価できません。

2021年のカナダの調査では、食事情報を回答した猫のうち187匹がヴィーガン食で、健康状態や消化器・肝臓の疾患について飼い主の報告を比較しています。

猫用の食事は栄養基準に沿った設計が前提

猫用フードの栄養基準では、成猫の維持期に必要なタンパク質の最小値は乾物1キログラム当たり26%とされています。タウリンは加工方法によって基準が異なり、押出成形のフードでは0.10%、缶詰では0.20%が最小値です。

猫用の市販食は、認められた栄養プロファイルを満たすよう設計され、必要な栄養素を合成由来や発酵由来の成分で補う場合があります。研究チームは、食事の栄養適合性には原材料の由来だけでなく、適切な配合や消化・吸収のされやすさも関わると説明しています。

猫が体内で合成できない栄養素は食事から摂る必要があり、タウリンはその一つです。