Ecorobotix、2027年3月にジャガイモ向け散布モデルを投入 キハマスゲ用は無料試験へ
出典: ecorobotix.com

2027年3月に商用モデル10種と試験用55種を追加

Ecorobotixは、精密散布機「ARA」向けに、作物や雑草を識別するモデルを2027年3月に追加します。ジャガイモ、ニンニク、リーキなどの10モデルを商用提供し、キハマスゲ向けを含む55モデルを無料試験に提供する予定です。

追加後、ARAで利用できる植物認識・処理モデルは120種類を超えます。新たに商用化するモデルは、2026年に20カ国以上、合計1万1,000ヘクタール超で試験されました。Ecorobotixによると、散布量は全面散布と比べて平均86%減りました。

この86%は複数モデルの試験を通じた平均値です。作物ごとの削減率は示されていないため、ジャガイモモデル単独の効果を表す数値ではありません。

キハマスゲを作物の間から識別する新モデル

キハマスゲは地下の塊茎で増える多年生の雑草です。塊茎は土中で最長10年生存することがあり、地上部を取り除いても再び発生するため、防除が難しい雑草です。

Ecorobotixは、ARAがキハマスゲを作物の中から検出し、周囲の作物を傷めずに非選択性除草剤を散布するアルゴリズムを開発中です。このモデルは2027年3月からARA利用者向けの無料試験に提供されます。

ARAはカメラで圃場を撮影し、画像から土壌、作物、雑草を識別します。利用者が選んだ処理対象に応じて植物を検出して散布し、作物または雑草を選んで処理できます。

ジャガイモ向けモデルは圃場試験を経て商用化

ジャガイモ向けモデルは、雑草への処理効果を従来の全面散布と比較するスイスの圃場試験を経て商用化されます。処理から20日後に評価した試験では、ジャガイモ畑の一般的な雑草を抑えたとEcorobotixは説明しています。

ベルギーのジャガイモ農家ルック・デトロ氏は、300ヘクタールの畑でモデルを使い、1回の散布でシロザとタデを抑え、収穫期まで畑を雑草のない状態に保てたと述べました。

ARAは、カメラ画像の収集・解析、植物の認識・識別、対象への散布という段階で動作します。散布ノズルは156基で、機体は作業幅約6メートル、時速最大7.2キロメートルで走行するとされています。

ARAの稼働台数と既存モデルの利用状況

Ecorobotixによると、ARAは世界で1,000台以上が稼働し、これまでの処理面積は累計60万ヘクタールを超えています。同社は、ニンジン向けモデルの処理面積も、メトリブジンの使用制限を受けた後、80%以上増えたと報告しています。

同社は作物や雑草に応じたモデルを追加し、既存のARAをより多くの作物に使えるようにしています。

ARAの作業には、使用する除草剤の地域ごとの認可や散布上の制限が適用されます。植物の識別機能と個々の薬剤を使用できるかどうかは、別々に扱われます。