
Higgsfield AIは、OpenAIのGPT-6 Astraを使い、従来は約1分が上限だった生成動画を10分超まで制作できるようになったと、CEOのアレックス・マシュラボフ氏が説明しました。同社は制作エージェントによる作業の自動化や外部ツールの利用も進めており、長尺動画の制作とアイデアを製品に反映する工程の両方にAIを使っています。
GPT-6 Astraで10分超の動画を制作
Higgsfield AIは、複数の映像案を作るような反復作業をクリエイティブエージェントに任せています。GPT-6 Astraを使うエージェントは、3Dモデリングなどの手作業を伴う工程で外部ツールも呼び出せるといいます。
マシュラボフ氏は、長い動画では映像の一貫性を保つことが課題だと述べています。同社はGPT-6 Astraを使い、10分を超えるAIモデルの使い方を解説する動画を制作するワークフローを構築しました。
同氏は、カザフスタンの地方学校を支援する取り組みでも、GPT-6 Astraの視覚理解を活用しています。生徒が苦手としている可能性のある学習テーマを見つけ、必要な内容に合わせた動画を作る試みです。
長尺映像の一貫性を保つ研究手法
複数の場面をつなぐ動画では、カットをまたいで人物や環境の見た目を保つ必要があります。ViMaxの研究チームは、脚本、ショット計画、人物のスタイリング、動画生成、品質確認を専門のエージェントに分担させる枠組みを提案しています。
ViMaxは、物語を段階的に分解し、検索で得た情報を使って各場面の計画を全体の筋書きに結びつけます。また、場面をまたぐ人物や環境の関係をグラフで追跡し、視覚言語モデルを使うエージェントが物語のつながりと映像を確認します。
各ショットを独立して生成すると、前の場面の人物の服装や環境を次の場面へ引き継ぐ仕組みがありません。対策には、人物の特徴を埋め込んだデータを使う方法、前のショットの最終フレームを次の生成に渡す方法、3Dシーンを再構成して同じ空間から別角度の映像を作る方法があります。
エージェントが変える制作の進め方
invideoは2分のブランド映像制作について、エージェントを使った制作に3日かかり、同じ担当者が手動でプロンプトを使って制作する場合は1週間以上かかると見積もりました。invideoの制作データでは、従来型の撮影には約2カ月、費用は10万〜50万ドルかかり、エージェント制作の費用は1,500ドルでした。
この事例では、クリエイティブプロデューサー、撮影監督、キャスティング、絵コンテの各エージェントを並行して動かし、ショットごとに生成モデルを選びました。手動でプロンプトを作成し、結果を見て書き直す作業に対し、複数の工程を同時に進める方式です。
invideoの制作データでは、使えるショットを得るまでの生成回数は平均3回でした。同社のエージェントは制作中に人物や場面の設定を保持するため、毎回プロンプトで背景を説明し直す手間を減らすとされています。一方、既存ショットの小さな修正では、担当者が直接プロンプトを編集するほうが速いケースもあります。
画像制作と製品開発にも広がる活用
Higgsfield AIは、GPT-Image-2.5を小規模事業者向けの販促素材にも使っています。マシュラボフ氏は、画像上に読みやすい文字や正確なインフォグラフィックを載せられる点を評価し、制作予算が大きくない事業者にも利用できると述べました。
同社では約200人のクリエイターと約100人のエンジニアが製品を開発しています。クリエイターはCodexでアイデアをソフトウェアの試作品にし、GPT-6 Astraによって試作品を本番製品へ移す際の作業を減らしていると、マシュラボフ氏は説明しました。
Higgsfield AIは、制作者が話す言葉に応じて映像をリアルタイムに形にする「voice to movie」を目指しています。マシュラボフ氏は、計画、ツール呼び出し、画像生成、音声に関するOpenAIの進歩が、この構想を近づけると見ています。











