
Kubotaとノルウェーのロボット企業Kilterは、雑草を見分けて薬剤を狙い撃ちする自律走行ロボット「AX-1」の販売・支援を欧州で広げる枠組み契約を結びました。ドイツとオランダでの商用展開に続き、両社はフランスや英国への拡大を検討しています。販売開始時期は公表していません。
Kubotaの販売網を使い欧州展開
契約は2026年7月22日、Kilterのマネージングディレクター、クリストファー・マグノル氏と、Kubota Holdings Europeの社長、山田慎一氏が締結しました。欧州全体での協業条件を定め、各市場へ段階的に展開する枠組みです。
Kubotaは欧州の販売店網に加え、部品供給とサービス体制を活用します。Kilterの交換部品は、フランス・ティオンビルにあるKubotaの欧州部品センターで取り扱われ、参加販売店はKubota製品と同じ仕組みで注文できます。
AX-1はドイツとオランダですでに商用利用されており、フランスと英国が次の候補として検討されています。
雑草を識別して薬剤を散布
AX-1はカメラとAIによる画像認識で雑草を個別に検出し、Kilterの「Single Drop Technology」で対象に小さな薬剤の滴を散布する自律走行ロボットです。畑全体に薬剤をまかず、識別した雑草を狙う方式です。
KubotaとKilterは、従来の散布方法と比べて除草剤の使用量を最大95%削減できると説明しています。削減幅は条件や散布方法によって異なります。
AX-1は露地野菜や根菜を対象とし、ニンジン、タマネギ、ビーツ、セロリ、ホウレンソウ、葉物野菜、パセリなどが挙げられています。farmshops.chの機種情報には、雑草の発生状況が一般的な条件での薬剤投入量削減が記載されていますが、その削減率は両社が説明する最大95%とは一致しません。
稼働台数と薬剤使用量の説明
Kilterによると、AX-1は現在66台稼働しています。また、同社はこの稼働機群によって除草剤の使用を合計100万リットル超回避したと説明しています。
Kilterが示す回避量は、個別の圃場や作物ごとの効果を表す数値ではありません。最大95%という削減率も条件によって異なります。
部品供給を含めた協業
今回の枠組みには販売に加え、Kubotaの販売店、部品、サービス網を通じた支援も含まれます。参加販売店は既存の注文経路でAX-1の部品を供給できます。
KilterはKubotaの欧州販売・サービス網を利用し、Kubotaは自律型の精密除草システムを欧州のスマート農業製品群に加えます。Kubotaは、販売店や部品供給が農業機械の導入支援に必要だとするマグノル氏のコメントも紹介しています。
両社はフランスと英国を含む市場への拡大を検討していますが、国ごとの開始時期は公表していません。契約は欧州で展開を進めるための枠組みを定め、導入は市場ごとに段階的に進める計画です。










