1kg分に使ったボトルは17本

PETCraftは、回収した飲料ボトルを加工し、1kgのフィラメントを作りました。使ったのは5Lボトル13本、10Lボトル1本、8Lボトル2本、1.5Lボトル1本です。

ボトルを熱で平らにした後、自作のカッターで細い帯状にします。帯を自作押出機の加熱ノズルに通してフィラメント状にし、スプールへ巻き取ります。

次の段階では、回収部品とArduinoを使った自作3Dプリンターで、できたフィラメントを使った造形を試す予定です。1kgの市販PETGフィラメントは10〜20ドルほど安く買える場合があり、ボトルの洗浄や切断、巻き取りにかかる手間も比較の対象になります。

PETとPETGは同じ材料ではない

PETは飲料ボトルなどに使われる樹脂で、PETGは製造時にグリコールを加えて性質を調整した材料です。PETGの「G」はグリコールを指します。

グリコールを加えるとPETより印刷しやすくなり、もろさが抑えられます。PETGは強度と靱性があり、印刷時の収縮が小さい材料です。

そのため、PETボトルを細く切って押し出した材料を、市販PETGと同じ材料として扱うことはできません。ボトル由来の樹脂をフィラメントにする際は、材料の種類と加工後の性質を区別する必要があります。

破砕したPETを使う研究での加工と試験

別の研究では、大学構内で集めたPETボトルを破砕し、ふるいにかけて大きさをそろえた後、140℃で5時間乾燥させました。乾燥は、押出時に水分による樹脂の劣化を防ぐための工程です。

乾燥したフレークを卓上の単軸押出機でフィラメントにし、さらに65℃で5時間除湿して密閉容器に保管しました。温度タワーと速度タワーで印刷条件を調整し、試験片の造形にはノズル温度270℃、速度40mm/sを用いました。

この研究で作った再生PETの引張強さは、PLAとPETGより約20%低く、伸びやすさもPLAより8%、PETGより70%低い結果でした。一方で、適度な剛性と曲げやすさがあり、試作や大きな荷重がかからない用途に向くと評価されています。

ボトルを細片にして直接押し出す試作

別の試作では、使用済み3Dプリンターの部品などを活用して押出機を作り、洗浄したPETボトルを帯状に切ってフィラメントへ加工しました。押出機は直径1.75mmのフィラメントを作るよう調整され、適した押出温度は180〜185℃でした。

この方法では、2Lボトル1本から約20gのフィラメントが得られました。できた材料で船の模型と寸法確認用の立方体を印刷したところ、商用PLAの造形物と比べて、寸法精度と表面仕上げに満足できる結果が得られました。