Gemini 4 Argon in Google Antigravity
出典: antigravity.google

AI Proにも広がるGemini 4 Argon

Googleは10月13日、Geminiアプリで最新モデル「Gemini 4 Argon」の提供を開始しました。対象はGoogle AI ProとAI Ultraの加入者です。先月の初期提供はAI Ultraに限られていました。

Geminiアプリでは、モデル選択画面からArgonのほか、3.5 Flash-Lite、3.8 Flash、3.1 Proを選べます。AI ProとAI Ultraの加入者は、検索機能のAI ModeでもArgonを利用できます。

GoogleはArgonについて、複雑なタスクでの推論と性能を改善したと説明しています。回答をより直接的にし、必要以上の繰り返しや決まり文句を減らすほか、長い作業では進捗を以前より頻繁に共有するとしています。

チャットからタスク実行、macOSではコーディングへ

Geminiアプリのメインチャットに、会話とタスクを切り替えるトグルが加わりました。タスクを選ぶと、ユーザーがコンピューターの前にいない間も、Googleアプリなどを使った作業をGeminiに依頼できます。

GeminiはInstacart、OpenTable、Adobe、Shopifyなど40以上のアプリと連携します。食料品の注文やレストランの予約、デザインや事業づくりなどが連携先の例です。

macOS版ではチャットとコーディングを切り替えやすくなり、Antigravityのエージェント型コーディング画面をGeminiアプリから利用できます。Geminiアプリでの提供対象はAI ProとAI Ultraですが、AntigravityのデスクトップアプリとCLIでArgonを使うにはAI Ultraが必要です。

Antigravityでの社内利用と推論速度の事例

Googleは、Alphabet社内で月間10万人超がAntigravity上のArgonを利用していると公表しました。4週間でエージェントが生成したコードが35%増え、提出後のロールバックは30%減ったとしています。

Googleによると、YouTubeのコメント画面では絵文字の重複描画を含む12件の最適化を実施し、CPU使用量を半減させました。サーバー側のコメント読み込み遅延は30ミリ秒、クライアント側の一連の処理にかかる遅延は20ミリ秒短縮したとしています。

GoogleはGemma 4 E2BをA100上のvLLMで動かし、推測的デコーディングなどを最適化した結果、推論スループットが毎秒約37,900トークンから10万8,000超へ増えたと報告しました。推測的デコーディングは、候補トークンを先に提案し、大きなモデルがまとめて検証することで生成を速める手法です。

この手法の効果は、候補を検証する回数や処理負荷との釣り合いに左右されます。vLLMでは、低から中程度の問い合わせ頻度でメモリー帯域がボトルネックとなる処理などが対象です。実際の効果はモデル、トラフィック、ハードウェア、設定によって変わります。Snowflake AI Researchも、候補の採用率を高めつつ候補生成の処理負荷を抑えることが、速度向上に関わると説明しています。

API料金と研究者向けプログラム

Gemini APIでのArgonの料金は、2026年11月30日まで入力100万トークンあたり2ドル、出力100万トークンあたり10ドルです。12月1日以降は入力が4ドル、出力が20ドルになります。

AI StudioとAndroid Studio CanaryでArgonを使う場合もAI Ultraが必要です。企業向けには、対象となるGemini Enterpriseの契約でAntigravityから利用でき、GeminiプラットフォームのAPIでも提供されています。

Googleは科学者1万人に、Google Antigravityの最上位利用枠を6カ月間無料で提供するプログラムを案内し、応募を受け付けています。