Nintendo Switch 2版『ゼルダの伝説 時のオカリナ』では、開発中に追加が検討されたワープ地点がすべて撤回されました。青沼英二プロデューサーは、移動を短縮すると道中で立ち止まって発見する機会が失われると説明しています。
追加ワープは試作後に取り下げ
青沼氏は、原作で急いで移動する際にリンクが前転を繰り返す様子を見て、新バージョンでは移動を改善したいと考えました。そこで、原作にはないワープ地点を加え、各地への近道を設ける案をチームに依頼しました。
しかし、実際にワープ地点を入れた状態で遊ぶと、道中で「これは何だろう」と立ち止まることで生まれる発見が失われると気づいたといいます。青沼氏は、そうした体験が本作の構造にとって重要だと開発中に再認識し、提案した本人が追加地点をすべて取り下げました。
この変更により、リメイクには新たなワープ地点が設けられません。Nintendo Switch 2向けの本作は11月5日に発売予定です。
原作にはワープの歌がある
原作には移動手段がまったくないわけではありません。リンクはオカリナでワープの歌を演奏し、特定の場所へ移動できます。追加されなかったのは、こうした既存の仕組みとは別に検討されたワープ地点です。
ワープの歌はゲームの進行に応じて覚えます。たとえば、森の聖域に成人リンクで入るとシークから「森のメヌエット」を教わり、森の神殿入口へ移動できます。「炎のボレロ」はデスマウンテン火口に入ったときに教わり、炎の神殿入口へ戻る歌です。
水のセレナーデはシークから教わり、ハイリア湖へ移動できます。魂のレクイエムは魂の神殿に到着すると教わり、影のノクターンは水の神殿をクリアした後にカカリコ村へ戻ると教わります。光のプレリュードは成人リンクで時の神殿に戻った際に覚え、同神殿へ移動できます。
移動の途中にある発見を重視
青沼氏は、道中で周囲を見て「これは何だろう」と考える時間に発見の機会があると説明しました。移動を短縮する仕組みを試すなかで、その寄り道が本作の体験を形作る要素だと改めて認識したといいます。
Kotakuは、原作のワープの歌で移動できることを踏まえ、追加案を撤回した判断を評価しました。歩いて移動するなかでハートのかけらやルピー、個性的な登場人物に出会うことを、Kotakuは探索の楽しみとして挙げています。
Kotakuは、主要な場所にワープ地点を増やすと、ハイラル平原を移動する機会が減る可能性も指摘しました。平原を通る時間を省くことと、道中で何かを見つける機会を残すことが、今回の変更を考える際の焦点になりました。
若い開発者が原作を捉え直す
青沼氏は、開発チームの若いメンバーのなかには、プロジェクトに加わるまで原作を遊んだことがなかった人もいたと話しています。リメイクを通じて得た新たな気づきを、今後の開発に生かしてほしいという考えも示しました。
青沼氏は、開発者が必要だと感じた変更を進められるよう、判断を任せる場面を設けた一方、開発中には自身の意見も伝えたと語っています。追加ワープを試した後に取り下げたのは、変更案を実際のプレイで確かめて判断した例です。











