ベージュの背景に青い文字で『生成AIを活用して行政実務をより効率的に』と大きく表示されたバナー。下部には『デジタル庁が構築する生成AI利用環境「源内」』と記載されている。右側には実際の『源内』のインターフェース画面が表示されており、左側のメニューには『AIアプリ一覧』『おすすめ』『国会関係文書』『法令関係』などの項目が並び、中央には質問入力欄とAIモデル選択のドロップダウンメニューが配置されている。右上には『ガバメントAI検証環境 Powered by デジタル庁 プロジェクト源内』と記載されている。
出典: digital.go.jp

デジタル庁は、生成AI基盤「ガバメントAI 源内」を通じ、政府職員約18万人に国会答弁作成支援AIのプロトタイプを提供します。臨時国会で実務上の有効性や出力品質を検証し、2027年1月からの通常国会で本格提供を始める計画です。

答弁案の作成と資料確認を支援

国会答弁作成支援AIは、国会質問の内容を捉え、関連情報の検索・整理や答弁案の生成、内容の検証を支援するアプリです。答弁作成では、過去の答弁や根拠資料を探し、事実関係や表記の整合性を確かめる作業に時間がかかります。

デジタル庁は、資料の検索や情報整理などをAIで補助し、職員が質問の趣旨や政策の背景を踏まえて答弁内容を検討する時間を確保することを目指しています。AIの利用範囲は作成業務の支援で、政策判断や政府見解の整理、答弁内容の確定は職員が担います。

プロトタイプの開発には、16省庁から公募された職員が評価者として参加しています。職員の意見を基に画面構成や操作性、必要な機能を検討し、寄せられた指摘の一部はすでに機能改修に反映されています。

臨時国会で実務上の性能を検証

プロトタイプは第222回臨時国会で試験提供され、実際の業務を通じて有効性、操作性、出力品質を検証します。利用者の意見や検証結果を踏まえて改善し、2027年1月からの通常国会で本格提供を始める計画です。

職員はAIの出力をそのまま採用せず、根拠資料との照合、事実関係、過去の答弁や政府方針との整合性、表現の適切さを確認します。答弁案には、事実と異なる内容や根拠のない情報が含まれる可能性があるためです。

源内は汎用AIと行政実務用AIを提供

源内は、政府職員が生成AIを利用するための基盤です。職員向けに、対話型チャットや文章作成、要約、校正、翻訳などの汎用AIと、行政業務に特化したAIアプリを提供しています。

源内の行政実務用アプリには、法制度調査支援や国会答弁検索、公用文の校正などがあります。国会答弁作成支援AIは、検索に加えて草案作成や検証も支援するアプリとして開発されています。

基盤では、各省庁・各部局の知識ベースや官報、法令、白書などの政府共通データセットをAIが利用・検索できます。源内は政府職員向けの環境として展開され、デジタル庁は機密性2情報を含む入力に対応すると説明しています。

政府職員が使うAI基盤の整備

デジタル庁は、政府が先導して生成AIを活用し、職員の業務の質向上と効率化を目指す方針を掲げています。源内は、政府職員が日常業務で生成AIを利用できる環境の整備の一環です。

国会答弁の作成では、限られた時間の中で正確性と一貫性を保ち、質問に関係する資料を探して検討する必要があります。今回のアプリは、こうした作業のうち検索や整理、草案作成を補助し、答弁内容を決める役割は職員に残す設計です。