
国立新美術館は2027年3月24日から7月19日まで、展覧会「ディーヴァ」を開催します。19世紀から現代までの歌手やパフォーマー約100人を取り上げ、衣装や映像などを通じて、「ディーヴァ」という存在の変遷と社会的な影響をたどります。
19世紀から現代までをたどる展覧会
「ディーヴァ」は、英国ロンドンのヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)が企画した展覧会です。2023年に始まり、世界5カ国を巡回した後、東京でアジア唯一かつ最後の開催を迎えます。
会場は国立新美術館の企画展示室2Eです。オペラ、舞台芸術、映画、ポピュラー音楽の分野で活動してきた約100人を紹介し、個人蔵を含む衣装や資料など約280点を展示します。
マリア・カラスやマリリン・モンロー、アデル、レディー・ガガ、リアーナらが実際に着用した約60点の衣装を展示します。写真、映像、雑誌、ポスター、LPに加え、ディーヴァをモデルにした版画作品も並び、日本展独自の展示内容を加えます。
「ディーヴァ」という言葉の変遷
「ディーヴァ」はイタリア語で「女神」を意味する言葉に由来します。英語に入ったのは19世紀後半で、当初はとりわけオペラ界で卓越した女性歌手を指す表現として使われました。
その後、この言葉は演劇や映画、ポピュラー音楽の分野にも広がり、女性歌手やパフォーマーを指すようになりました。展覧会では、19世紀のオペラ歌手から現代の音楽スターまでを取り上げ、言葉の意味とイメージの変化をたどります。
時代とともに対象が広がったことは、人選にも表れています。マリア・カラスやサラ・ベルナールに加え、フレディ・マーキュリー、エルトン・ジョン、プリンスらも紹介されます。
表現と社会の関係を二つの幕で構成
第1幕「ディーヴァの誕生」では、19世紀のオペラ歌手を起点に、ハリウッド黄金期のスターや20世紀の歌手たちを取り上げます。各時代の人物を通して、「ディーヴァ」という言葉とイメージの変化をたどります。
第2幕「ディーヴァの再生・復活」では、1960年代の第2波フェミニズムの展開から現代までを扱います。女性やクィアの歌手・パフォーマーが自己表現を通じて主体性を得ようとしたことや、性や人種をめぐる社会的な解放、多様な生き方の承認との関わりを紹介します。
歌手たちの表現を音楽やファッションの領域に限らず、既存の価値観や偏見との関係から扱います。V&Aの企画に日本展独自の内容を加え、歴史の中で受け継がれてきた「ディーヴァ」の意味を検討します。
衣装や音楽で時代を描く
ソニー・ミュージックエンタテインメントが紹介した展示内容には、ビヨンセの「レモネード」やビリー・アイリッシュのアルバムなど、作品のジャケット写真も含まれています。
会場では、ディーヴァたちの音楽や映像を用いた演出とともに展示空間を巡る構成が予定されています。
2027年3月から7月まで開催
会期は2027年3月24日から7月19日までで、会場は東京都港区六本木の国立新美術館です。主催は国立新美術館、ヴィクトリア&アルバート博物館、ソニー・ミュージックエンタテインメントです。
開館20周年を迎える2027年に開催され、海外で企画された展覧会の東京での最終会場となります。











