Ukraine’s General Syrsky: AFU Is Making Fair Progress vs Russia But No Victory Soon
出典: kyivpost.com

前線の停滞と両軍の損失

ウクライナ軍の前総司令官オレクサンドル・シルスキー氏は、ロシア軍の兵員損失や技術の進歩、ロシア軍の弱点を突く作戦によって、前線が安定したと述べました。2026年上半期にロシア軍が占領した領土は、全体で61平方キロメートルだったとしています。

シルスキー氏は、戦争全体でロシア側の損失はウクライナ側の6倍で、死者数だけなら最大11倍に達すると主張しました。ロシアとウクライナはいずれも死者数を公式発表していません。

英国の情報機関は、ロシアが2022年の全面侵攻開始以降、ウクライナで約50万人の兵士を失ったと推計しています。ウクライナ軍は2026年9月、ロシア軍に過去最多の損失を与えたと発表しました。

兵器調達をめぐる対立

シルスキー氏は、当時の国防相ミハイロ・フェドロウ氏との対立について、軍の利益が調達に反映されず、物資に偏りが生じたと説明しました。ドローンが優先される一方、前線で使う無人地上車両やピックアップトラック、バイクが不足し、必要量の半分しかドローンが届かなかったと述べています。

無人地上車両(UGV)は、遠隔操作で地上を移動する車両です。ウクライナ軍第33機械化旅団では、食料、水、弾薬などを、砲撃やドローン攻撃の危険がある前線の陣地へ運んでいます。

カナダ企業INKASのHEEMARは、ウクライナで物資輸送や負傷者の搬送、遠隔での爆破任務に使われています。公開されている構成では、輸送用モジュールを積み替え、弾薬や水、食料、負傷者を運べます。

無人地上車両の運用上の制約

UGVは人が危険な経路を移動する機会を減らす一方、電池や走行環境が運用を左右します。第33旅団の例では、深い泥や雪の中で電池の消耗が早まり、充電には約4時間かかります。車両を交代させる余裕がない場合、再出動まで6〜8時間待つこともあると操縦者は話しました。

泥にはまって車両が停止すると、回収する兵士が数キロ歩いて現場へ向かう場合があります。操縦者は前方カメラの映像を確認できますが、画面では車両周辺や上空の状況を把握できず、FPVドローンの攻撃を受ける危険も残ります。

車両と電池が不足すると、充電や修理の間に運べる量が限られ、前線からの依頼に応えにくくなります。歩行者ほどの速度しか出ず、舗装路では滑り、悪路では立ち往生することもあります。

ドローンと地上ロボットの役割

シルスキー氏は、ウクライナ軍が別個の軍種として無人システム部隊を設けたことや、ドローンがロシア軍の損失の80%を占めるとの見方を示しました。また、敵陣の2,000キロメートル以上後方への攻撃も実施したと述べています。

シルスキー氏は、ウクライナの戦争でロボットや自動化システム、人工知能(AI)の利用が増えるとの見通しを述べる一方、システムの操作には人が必要だと強調しました。UGVの現場でも、遠隔操作に加えて、停止した車両の回収や整備を担う兵士が欠かせません。