Building with large anime billboards in a city
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国内外の市場がともに拡大

日本のアニメ産業の市場規模は2025年、前年比15.8%増の4兆4,500億円となり、過去最高を更新しました。海外市場が全体の57.1%を占め、国内市場、海外市場ともに前年から伸びました。

海外市場は前年比17.2%増の2兆5,400億円、国内市場は14.1%増の1兆9,100億円でした。海外の伸びは国内を上回り、両市場がそろって2桁成長しました。

一般社団法人日本動画協会(AJA)の年次レポート速報値は、東京国際映画祭に併設された商談会TIFFCOMで紹介されました。確定値は2026年12月刊行予定のレポートに掲載される見通しです。

制作会社に戻る収入も増加

市場全体の規模とは別に、アニメ制作会社の収入は2025年に5,055億円となり、前年比8.4%増で過去最高を記録しました。制作会社の収入に占める海外事業の割合も、前年の25.5%から27.9%へ上昇しました。

アニメの製作委員会方式では、映画会社や放送局、出版社など複数の事業者が出資し、作品の権利を共有します。収益は主に出資比率に応じて配分され、制作会社は制作を受託して制作費を得ます。

製作委員会は商品化や映像ソフト化などの二次利用を通じて権利を運用し、使用料を集めて構成員や権利者へ分配します。制作会社が作品に出資したり権利を保有したりすれば、制作費に加えて権利運用による収入を得る機会も生まれます。

権利運用と制作会社への還元

日本動画協会が示す製作委員会方式では、複数社が制作費を共同で負担し、権利を共同保有して収益を分け合います。参加企業は作品ごとに異なり、ビデオメーカーや出版社、グッズメーカー、配信会社などが構成員となる場合があります。

二次利用では、製作委員会が商品化権や映像ソフト化権を管理し、メーカーなどに利用を許諾して使用料を受け取ります。集めた収入を権利者や制作会社などへ分配する経路が設けられています。

公正取引委員会の調査によると、制作会社が作品の権利を保有する動きが広がれば、海外収入の一部を受け取る機会にもつながります。2025年の制作会社収入の伸びは、産業全体の市場規模の伸びを下回りました。

2033年に向けた海外展開支援

政府は、日本発コンテンツの海外売上高を2033年までに20兆円とする目標を掲げ、アニメの輸出目標を6兆円としています。政策では、市場拡大に加え、海外での権利運用や販売網の整備も対象としています。

経済産業省のIP360関連支援には、大規模作品の製作支援、海外向けローカライズ支援、プロモーション支援などがあります。ローカライズは言語や文化に合わせた翻訳・編集などを指し、海外の視聴者やファンに作品を届ける取り組みです。

また、海外向けコンテンツを供給する日本発の流通プラットフォームや、複数のプラットフォーム間でファンを誘導する取り組みも支援対象です。政府は、作品の供給、海外ファンの獲得、IPの多角的な展開を組み合わせ、海外売上の拡大を目指しています。