野木亜紀子脚本のオリジナルアニメ「LONA」、企画始動から6年を経て2027年春放送へ
出典: lona-animation.com

企画は野木亜紀子への手紙から始動

オリジナルTVアニメ「LONA」は、2027年春に放送を開始する予定です。企画が立ち上がったのは2020年8月19日で、WIT STUDIO代表の和田丈嗣氏が脚本家の野木亜紀子氏に手紙を送った日でした。

和田氏は、野木氏が書くオリジナルアニメを見たいと考えて手紙を送り、同年9月の打ち合わせから企画が動き始めたと振り返りました。 野木氏は本作の原案と脚本を担当し、片桐崇氏が監督を務めます。

企画の始動から第1話の先行上映までは約6年を要しました。2026年10月31日に東京・池袋HUMAXシネマズで開かれた先行上映会では、完成した第1話の上映後、永瀬アンナ氏、和泉風花氏、片桐監督、和田氏が登壇しました。

VR空間を軸に死者の謎を追う

舞台は少し未来の世界です。人々の生活の中心となったVR空間「マホラ」に、死人のアバター「LDoS(ルドス)」が現れます。LDoSに触れられたアバターは壊れ、現実世界にいる本人は昏睡状態に陥るという事態が起きます。

政府は事態への対処を専門組織に依頼します。播磨の研究所SPring-∞にある脳神経光科学解析室は、英語名「Laboratory of Optics and Neural Analysis」の頭文字から「LONA」と呼ばれています。

研究員の青と見習いの珊瑚は、死者の脳を解析しながら謎に迫ります。脳に刻まれた記憶を手がかりに、人が生涯の中で何を思い、何を残すのかを描く物語です。 青役は寿美菜子氏、珊瑚役は永瀬氏、無限役は和泉氏が演じます。

脚本を映像にする制作工程

アニメーション制作と企画はWIT STUDIOが担当します。キャラクター原案は出水ぽすか氏、音楽は世武裕子氏が手掛けます。 公式サイトでは、兵庫県播磨の大型放射光施設「SPring-8」の取材を通じて、「小さなものを解析して大きな謎を解こう」とする人々の物語が生まれたと、和田氏が説明しています。

制作では、脚本と絵コンテの間に、各話の絵づくりをまとめたイメージボードのような資料を用意しています。片桐監督は、野木氏の脚本をどのように画面にするかにもこだわったと話し、キャラクターや美術の制作難度にも触れました。

野木氏は公式サイトのコメントで、2020年からの打ち合わせや作業に多くの時間をかけたと述べています。また、アニメならではの表現を目指し、憧れていた大型放射光施設を舞台に脳と世界に挑む作品にしたとしています。 現場は引き続き制作中で、アニメーションプロデューサーの山中一樹氏は映像を完成させる作業が続いていると記しました。

第1話上映会で語られた作品の手触り

第1話の上映後、永瀬氏は完成映像に圧倒され、席から立ち上がれなかったと感想を述べました。 和泉氏は、想像していたよりコミカルで見やすく、デフォルメ表現も多いと語っています。

永瀬氏は、野木氏がアフレコ時に、アニメの絵と声優の表現を生かしながら、アニメと実写のよさを取り入れたいと話していたことを紹介しました。 和田氏は、第1話では珊瑚がかわいく見えるかどうかが勝負だったと述べ、上映後の観客の反応に安堵した様子を見せました。

「LONA」は2027年春の放送開始を予定しています。 先行上映会で和田氏は、今後も新しい情報を少しずつ公開すると話しました。 放送に向けて、作品の世界や登場人物について段階的に情報が加わる予定です。