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設備投資の拡大で資金流出が膨らむ

Amazonの2026年第3四半期は、フリーキャッシュフローが424億ドル(約6兆7,000億円)の流出となりました。前年同期には148億ドル(約2兆3,000億円)の流入があり、前四半期の流出額75億ドル(約1兆2,000億円)からも悪化しています。売上高は前年同期比12%増の2,019億ドル(約32兆円)でしたが、市場予想を下回りました。

同四半期の不動産・設備の購入額は、AI投資を主因として948億ドル(約15兆円)増加しました。Amazonは2026年の設備投資を2,200億ドル(約35兆円)と見込んでおり、その大部分にもAI投資が関わっています。売上の伸びと並行して、計算基盤への支出も拡大しています。

フリーキャッシュフローは、営業活動で得た現金から投資活動による支出を差し引いた、企業が使える資金を捉える指標です。設備を購入する支出が増えると、営業活動で生み出した現金が同じでも、差し引き後のフリーキャッシュフローは小さくなります。そのため、Amazonの今回の流出額には、AI向け設備投資の増加が反映されています。

売上の伸びと事業別の状況

売上高は前年同期から増えた一方、広告部門と小売部門の売上も市場予想を下回りました。

最高財務責任者のブライアン・オルサフスキー氏は、プライムデーの日程が前年と異なり、今年の販売の大半が第2四半期に計上されたと説明しました。前年は第3四半期に開催されていたため、前年比の伸び率に多少影響したとしています。

Amazonの決算発表後、同社株は木曜日の夕方に約7%下落しました。

AI計算基盤への投資と製品戦略

最高経営責任者のアンディ・ジャシー氏は決算説明会で、AmazonはAIの動向に対応できる位置にあると述べました。同氏は自社開発のAIアクセラレーターチップ「Trainium」と、AIモデルを提供するマーケットプレイス「Bedrock」を取り組みとして挙げています。

Trainiumは、AmazonがNVIDIA製AIチップに対抗することを目指して開発する独自チップです。大規模なAIサービスの提供には計算基盤が必要で、Amazonは設備投資と自社技術の展開を並行させています。この投資が今後どのように事業収入につながるかは、今回の決算で示された支出と売上の両面に関わります。

ジャシー氏は、外部の汎用型ショッピングエージェントについて、利用者はまだ多くなく、直接小売店で調べたり注文したりするより便利な体験にはなっていないと述べました。一方、自社の買い物支援機能「Alexa for Shopping」については、顧客とのやり取りが前年同期比570%増えたと説明しています。

買い物支援機能の利用状況

ジャシー氏によると、Alexa for Shoppingを使う米国の顧客は、使わない顧客より注文1件当たりの支出額が50%多いといいます。同氏は、顧客の購入履歴や配送先、決済情報を踏まえて商品を探し、購入できる点をこの機能の利点として挙げました。

Amazonは、顧客が商品を見て回る際に質問したり、過去の購入を踏まえて注文したりできる買い物支援機能を展開しています。同社は、外部の汎用型エージェントとも協力する考えを示しつつ、Amazonでの買い物ではAlexa for Shoppingが主要な選択肢になるとの見方を示しました。